親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第291回
使用時間制限を保護者がサポートすべし
小中学生の6割が睡眠不足、寝落ちするまでスマホ・SNS・ゲームも
2024年10月08日 09時30分更新
睡眠時間不足理由に「スマホ・ゲーム・SNS」
ついつい寝る前にスマホを触ってしまうという方は多いだろう。では、子ども達はどうなのか。小中学生を対象としたニフティキッズの睡眠に関する調査(2024年9月)を見てみよう。
おすすめの関連記事
大学生に「AIを使わないと完成しないレポート」を課してみる
小中学生の睡眠時間の長さは、全体で「8時間」が27.2%、「7時間」が20.1%、「9時間」が17.9%だった。小学生では「8時間」、中学生では「7時間」睡眠をとっている人が最多となっており、全体としてかなり短めと言える。「睡眠時間が足りていない」と感じている子は、57.3%と約6割に上る状態だ。
「睡眠時間が足りていない」と回答した子を対象に聞いたところ、足りていない理由は、「なかなかねつけない」(58.2%)が最多に。そのほか、「YouTubeなどの動画を見ている」(41.3%)、「スマホをいじっている」(32.2%)、「夜おそくまでゲームをしている」(20.3%)、「電話・メール・LINEの時間が長い」(13.0%)など、スマホなどが原因と思われる回答も多かった。
大人でもスマホ、ゲームなどで睡眠時間が短くなっている人は多いだろう。同様に子どもたちも、スマホやゲーム、SNSによって睡眠時間が短くなってしまっているのだ。
「眠る直前までスマホ」21.1%、スマホで寝落ちも
寝るどれくらい前までスマホを使っているか聞いたところ、「ねむる直前まで」(21.1%)、「ねむる15分くらい前まで」(11.3%)、「ねむる30分くらい前まで」(9.6%)、「ねむる1時間くらい前まで」(9.7%)など、直前まで触る子が多い結果に。「スマホをさわりながら寝落ちする」(6.1%)などという子までいる状態だ。
スマホでしていることは、「LINE・メール」(26.6%)、「動画を見る」(26.5%)、「SNS(X、Instagram、TikTok)」(17.5%)、「ゲーム」(8.6%)など。寝る直前までゲームやSNSを利用していることで、睡眠時間が少なくなっているというわけだ。
そもそも、スマホのブルーライトは睡眠の質を下げ、睡眠障害につながるとも言われている。眠る直前までスマホを見続けることで、睡眠時間だけでなく睡眠の質も下がってしまっていると考えられるのだ。
このような問題を解決するためには、そもそも夜間はスマホを使えないよう時間制限したり、スマホは居間で充電する決まりにしたり、保護者が預かったりする方法もある。子どもだけでうまく制限できないのであれば、保護者が協力すべきだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
この連載の記事
-
第297回
デジタル
女子大生の8割以上がショート動画視聴は「最も無駄な時間」 -
第296回
デジタル
SNSに投稿する高校生は今や少数派! 複垢・鍵垢で情報収集がメイン -
第295回
デジタル
夜中に送っておきたいけれど、相手に迷惑かも…… そんなときに便利な「ミュートメッセージ」の使い方を画面付きで紹介 -
第294回
デジタル
合コンはいずれ死語に? Z世代ミレニアル世代は「マッチングアプリ」で出会ってる -
第293回
デジタル
学校貸与PC、子どもは「動画視聴」目的だが、保護者は「調べもの」に使ってほしい -
第292回
デジタル
LINEの便利技! 画像内の文字をテキスト化して翻訳できる -
第290回
デジタル
通勤・通学・外出の移動時に6割の人がスマホでLINEとSNSをチェックする -
第289回
デジタル
LINEで既読を付けずにメッセージを読む方法 -
第288回
デジタル
アメリカ人の4割がTikTokを検索エンジンとして利用している -
第287回
デジタル
若者がないと困るのは財布よりスマホ。忘れたら「取りに帰る」 - この連載の一覧へ