Silent-Master NEO B650Aをレビュー
「黒神話:悟空」がWQHDでも快適!Ryzen 5 9600X&RTX 4060 Ti搭載静音PCの確かな実力
2024年09月22日 10時00分更新
タイトルや画質設定次第でWQHDや4Kゲーミングも狙える
続いては、ゲームで最も重要となる3Dグラフィックス性能を見てみよう。まずは定番ベンチマークの「3DMark」から。まずは激重のDirectX 12 Ultimateに対応した「Speed Way」の結果を見てみよう。
このテストではリアルタイムのグローバルイルミネーションやレイトレーシングといった効果が利用されており、かなり重たいシチュエーションが続く。ここで良い結果が出れば、画質重視のAAAタイトルでも快適に遊べることになる。
結果は3226スコアー。推定パフォーマンスでは、多くのタイトルがWQHD(2560×1440ドット)解像度でも余裕で動作するという結果だった。GeForce RTX 4060 Tiのターゲットは高画質なフルHDゲーミングだが、タイトルや画質設定によってはWQHDでも快適に遊べそうだ。
動作クロックの変化を見てみると、GPUとGPUメモリーのクロックはド安定。サイコムオリジナルのSilent Master Graphicsは静かなだけではなく、きちんと冷却できていることがわかる。
「Time Spy」の結果も見てみよう。こちらはDirectX 12に対応するもので、中負荷~高負荷クラスのゲームの指標となるテストだ。
CPUやGPU、GPUメモリーそれぞれの動作クロックが高レベルで安定しており、12462スコアーという優秀な結果に。Silent-Master NEO B650Aは静音PCでありながら、しっかりと性能が引き出せていると言っていい。
なお、ほかのテストも試してみたので、以下にまとめておこう。自分のPCとの性能比較などに役立ててほしい。
実際のゲームに近いテストとして、「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」(以下、FF14ベンチマーク)も試してみた。結果はスコアーだけではなく、「非常に快適」といった評価もあるため、指標が直感的でわかりやすい。なお、「普通」評価だと、シーンによってカクツキが気になる場合があるため、できるだけ「快適」以上を目指したい。
画質プリセットは「最高品質」、グラフィックスアップスケールタイプはデフォルトの「FSR」(3Dグラフィックス解像度スケール:100)でテスト。解像度は4K(3840×2160ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、フルHD(1920×1080ドット)の3パターンで試している。
4Kのスコアーは6366で「やや快適」、WQHDのスコアーは12946で「とても快適」、フルHDのスコアーは19840で「非常に快適」という評価になった。WQHD以下の解像度ならストレスなく遊べるものの、4Kでは最高画質だと若干不安が残る。
レポート出力機能を使い、4K時のフレームレートをチェックしてみると、平均フレームレートが約45fpsで、最低フレームレートが28fps。ゲームへの影響は軽微だが、30fpsを切るとカクツキが気になり始めるだけに、シーンによっては不満を感じることもありそうだ。
では、DLSSを使ってみるのはどうだろうか。DLSSは低い解像度で描画した画面を元に、高解像度化や細部の高画質化を行うもの。ゆえに、画質の劣化を大きく感じさせず、フレームレートを大きく改善できるというメリットがある。
4Kのスコアーは10354で評価は「快適」と大きく上昇。平均フレームレートは約68.9fps、最低フレームレートは37fpsにまで向上し、文字通り快適に遊べるレベルになった。
なお、WQHDのスコアーは12537で評価は「とても快適」、フルHDのスコアーは19061で評価は「非常に快適」と誤差の範囲で減少した。これはDLSSが有効化されるしきい値の60fpsをほとんど割っておらず、DLSSの出番がなかったためだろう。
GeForce RTX 4060 TiはフルHD~WQHDのゲーミングを想定しているGPUだが、画質設定やゲームタイトルによっては4Kプレイもイケる。画質重視で高解像度で遊びたい、という要望にも応えてくれそうだ。