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ラーメンインタビュアー岡崎美玖の一杯に込められた魂のストーリー #3

【もっちもちの極太麺は一度食べたら虜に!数々の話題店を生み出す和渦グループ高橋店主に密着】MENクライ(東京・神保町)

2024年09月13日 12時00分更新

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 こんにちは。

 ラーメンインタビュアーの岡崎美玖(おかみく)です。

 今回は、『MENクライ神保町店』で味わえる究極の「中華そば」をご紹介します。

 手掛けたのは、北品川『中華そば和渦TOKYO』を筆頭に『らーめん亭 ひなり竜王』、『MENクライ』『和渦製麺』などの数々の話題店を生み出した、和渦グループ代表の高橋宏幸さん。

 「自家製麺」を切り口に異なるブランドでの店舗展開を行い、ブランドを作り上げる店主・高橋さんの魅力にグッと迫りました。

◆究極のスープ×極太もちもち麺がたまらない!『MENクライ神保町店』

 東京メトロ半蔵門線神保町駅より徒歩5分ほどのところにある、『MENクライ神保町店』。

『MENクライ神保町店』(東京・神保町)

 本店は浜松町にある『MENクライ』。

 神保町店は2024年8月に『中華蕎麦仁香』から『MENクライ神保町店』としてリニューアルオープンして誕生。

店主の高橋宏幸さん。自宅には一通りの調理器具を揃え、鉄板もあるほど料理をすることが趣味なのだそう

 青森県出身で幼少期からラーメンに惹かれ、お小遣いが貯まるとラーメンを食べに行っていたという高橋さん。

 高校卒業後「東京に出たい」という思いから上京し、恵比寿『九十九らーめん』で17年間修業し、店長職やメニュー開発などを経験するも、当時は「あくまで一時の腰掛けだった」と話します。

 「自分がラーメン屋を開くなんて思ってもいませんでした。“合わなかったら直ぐ辞めよう”くらいの感覚でした。修業時代の10年間くらいは惰性で続けながらもラーメンが好きなことに変わりはなかったので、続けていましたね。

 そんなある日、TBSで放送されていた情熱大陸で『Japanese soba noodles 蔦』さんが密着された回を観て、実際に食べに行くと衝撃を受けて。そこから都内の話題店を食べ歩くようになり、他店の勉強をするようになりました」(高橋さん)

 今でこそ5店舗の店舗展開を行い都内でなお勢いを増し続ける人気店の一つですが、2016年に大井町に3坪6席の『中華そば 大井町 和渦』をオープンした当初は、経営不振が続いたと話します。

 「修業先はとても忙しくて、いつも並びができるほどの人気店だったこともあって、街はずれながらも100人くらい来るだろうと思っていたのですが、当初は10人も来なくて……。貯金も開業資金に全て費やすも赤字が続き、借金をする……そんな日々に苦しみました。お客さんが並ぶようになるまでには1年間かかりましたね」(高橋さん)

 借金も全て返済したころ、自家製麺への憧れを形にしたいという思いが沸々と湧いてきたという高橋さん。「一生の仕事にするからこそ麺を作れるようになりたい」という思いから、広い店に移ることを決意。

 2019年に本店を北品川『中華そば和渦TOKYO』に移転し、製麺所も併設。「自分が作りたいもの」を店舗として形にし、多店舗展開を行っています。

「特製中華そば(塩)」(1,400円)

 そんな高橋さんが手掛ける、看板メニューの「特製中華そば(塩)」。

 『MENクライ』といえば「油そば」が名物ですが、「神保町店ではぜひまずは中華そばを味わって頂きたいです」と高橋さん。

 浜松町店にも同メニューはありますが、実は全く使用食材が異なるのがこの「スープ」の部分なのだそう。

 鶏、豚、乾物系、真鯛、煮干し、するめ、椎茸、昆布、鰹節、鯖節、渡り蟹、甘エビ、しじみ、あさり、牡蠣、きのこ、牛蒡など、贅沢な食材をふんだんに使用し、一口飲んだ瞬間に、思わず「うまっ……!」と声が出てしまうほど。

 幾多にも重なった力強い旨味をダイレクトに感じる一杯です。

 箸で持ち上げた時のずっしり感も印象的な、超極太の自家製麺のインパクトは抜群。

 国産小麦を100%使用したこだわりの麺は、もち小麦『もち姫』を95%もブレンドし、もちもちしたお餅のような独特の食感を演出。噛むたびに甘みも感じるここでしか味わえない麺で、分厚いスープとも相性抜群です。

 コリコリ食感がアクセントになるメンマに、ほどよくスモーキーな岩手県産ブランド豚「岩中豚」の燻製チャーシュー、もち姫を100%使用したワンタンの皮など、丼の中に添えるトッピングまで抜かりはありません。

 今回のリニューアルを経て、今後も新形態での店舗展開を視野に入れているという和渦グループ代表の高橋さん。展開をしていく上で大切にしている "コンセプト”があるのだそう。

 「店舗展開をする際に“既製品を使わず店舗ごとに味を作り上げること”を大事にしています。店舗数が増えることで既製品に頼ることで業務機効率化が測れる部分もあるかもしれませんが、自分の修業時代の経験から料理においての効率化は作業になってしまってつまらなくなってしまうからこそ、直焚きや手作りにこだわった店を今後も展開していきたいです」(高橋さん)

 新たに生まれ変わった、一度食べたら忘れられない唯一無二の中華そばが味わえる『MENクライ神保町店』さん。

 ぜひ足を運んでみてくださいね。

MENクライ 神保町店
東京都千代田区神田神保町3丁目1ー19
月〜土・祝:11:00〜16:00、17:00〜19:00
日曜休
https://x.com/nikasoba

岡崎美玖(ラーメンインタビュアー)

ラーメンインタビュアー」として活動中。週3〜4日、年間200杯ほど、都内を中心に食べ歩いている。 好きな四字熟語は「自家製麺」。SNSでは「#39麺」ラーメン情報を発信中。

https://mikuokazaki.com/
https://twitter.com/aaamiku39

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