パナソニック ハウジングソリューション(以下パナソニック)が9月2日、宅配ボックスを使った配送サービス「スマリ(Smari)」の対応を拡大すると発表しました。全国の自宅から、「メルカリ」の発送ができるようになります。
Smariは、三菱商事が展開している荷物の発送サービス。2019年からローソンに「スマリボックス」という形で設置し、メルカリなどの発送に対応してきました。QRコードつきのラベルを荷物に貼りつけてスマリボックスに入れるだけで発送できるため、レジでの手続きがいらないのが特徴です。
パナソニックでは2023年からスマリに対応した宅配ボックス「e-COMBO Light」(以下「スマリ宅配ボックス」)を販売開始。ZOZOや楽天ブックスなどと連携して、自宅で荷物の受け取りと発送ができるような体制を整えてきました。
これまで首都圏限定で展開してきましたが、2024年9月2日からはメルカリの全国発送に対応。これによって、スマリ宅配ボックスのサービス展開が一挙に全国へと広がったことになります。
使い方は簡単3ステップ
スマリ宅配ボックスの使い方は、「発送の受け付けをする」「宅配ボックスに荷物を入れる」「電子錠を閉める」の3ステップ。
まず、メルカリのアプリから発送時に「Smari(スマリ)」ボタンを押して、スマリでの発送を選びます。
次に、荷物をスマリ宅配ボックスの前まで持ってきて、電子錠にあるQRコードをカメラで読み込み、荷物を入れます。
最後に、アプリに表示された4桁のワンタイムパスコード(暗証番号)を入力して、電子錠を閉めます。すると、集荷にあたるヤマト運輸に同じ番号が共有され、集荷の手続きが完了します。
スマリ対応の宅配ボックス、「Smari Combo」は樹脂製の二重構造になっています。ビールケースを縦にしたようなボックスの両サイドを、ヘルメットなどで使われている材質で覆った、頑丈な構造です。電気工事がいらず、単三電池6本で動く仕組み。ボックス内は缶ビール24缶×2ケース、お米20kg1袋が入る、大きめのサイズになっています。
ドライバーにもユーザーにもやさしい
今回の新サービス導入の背景には、物流業界の「2024年・2025年問題」への対応があります。非対面での集荷・発送サービスにより、ドライバーの時間的ロスを減らし、再集荷の必要性を低減することが期待されています。これは、エコな配送サービスの拡大につながり、物流課題の解決に貢献すると考えられています。
パナソニックでは多くのユーザーが手間なく簡単にメルカリを利用できるようにするとともに、サステナブルな配送の実現を目指しています。
物流問題もありますが、単純にメルカリの発送がしやすくなるのは便利です。メルカリで売れたモノを発送しようとしたとき、集荷を頼みたくても、自宅にいられる時間がなくて困ったという経験がありました。宅配ボックスに入れておくだけで発送ができるようになれば、さらに取引がはかどりそうです。
当初の全国対応はメルカリのみということですが、今後、ほかのフリマサービスやオークションサービスなどでも対応が進んでほしいですね。