メタは8月23日、メッセージアプリ「WhatsApp」でIT企業のサポート担当者を装った不審なアカウントを発見し、ブロックしたことを発表した。同社は当該アカウントについて、イランのハッカーグループと関連があるとみている。
バイデン大統領やトランプ氏を狙った攻撃か
今回ブロックされたアカウントの標的は米国、英国、イスラエル、パレスチナ、イランのユーザー。なかでも米国のバイデン大統領やトランプ前大統領の関係者を狙っていたとみられる。
攻撃手法はグーグルやヤフー、マイクロソフトなどの技術サポートを装い、不審なメッセージを送信するというもの。8月23日現在、標的となった各アカウントが実際に被害を受けた形跡はない。
同社は不審なアカウントについて、イランのハッカーグループ「APT42(別名UNC788、Mint Sandstorm)」が関連していると判断。APT42はフィッシング詐欺の手法でターゲットのアカウント情報を盗むケースが多く、これまでもサウジアラビア軍やイスラエルとイランの反体制派、米国の政治家などを狙った攻撃を仕掛けているという。
本件を受け、同社は関連する情報を米国の法執行機関や大統領選挙陣営に共有。今後の攻撃に対して警戒を怠らないよう促したとしている。