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X、ついに広告業界団体ら提訴 マスク氏「戦争だ」

2024年08月07日 14時45分更新

文● @sumire_kon

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 SNSサービス「X」のリンダ・ヤッカリーノCEOは8月7日、自身のXアカウントで「広告主への公開書簡」と題する記事を公開。責任あるメディアのためのグローバル・アライアンス(GARM)、世界広告主連盟(WFA)などを相手取り、反トラスト法訴訟を起こしたことを明らかにした。

米下院の報告書でGARMの反トラスト法違反が指摘される

 WFAは世界各国の企業や団体が参加する組織。メンバーの広告費を合計すると世界の広告費の約90%を占めるとされ、事実上、広告業界の代表者といえる存在だ。GARMはWFAの下部組織という位置付けであり、有害なコンテンツの収益化を防ぐことを活動目的としている。

 今回、Xが訴訟に踏み切ったのは、7月10日付で米下院司法委員会が公表した報告書の影響が大きい。同委員会は報告書の中で、GARMがイーロン・マスク氏による旧Twitterの買収後に広告出稿のボイコットを組織したことや、2020年の米大統領選の際、「誤情報」のレッテルを政治的に利用したことに触れ、こうした行為が反トラスト法に違反する可能性があるとしていた。

 リンダ・ヤッカリーノCEOはXの記事内で、「違法なボイコットの一環として、アイデアの市場が損なわれ、ある視点が他の視点よりも資金提供されない場合、人々は傷つく。このような行為は、偉大な業界の汚点であり、続けることは許されない」と発言。GARMの行動によりXは何十億ドルもの損害を受けたため、訴訟に踏み切ったとしている。

 同氏はあわせて、これまでXが広告主やGARMからの要望に応え、彼らの期待を上回る成果を挙げてきたと強調。「この訴訟は損害賠償以上の問題であり、私たちはこの違法行為を許している壊れたエコシステムを修正しなければならない」と述べ、単なる損害賠償請求の枠を超え、問題の根本的な解決を望んでいることを明らかにした。

 同社のイーロン・マスク氏も8月7日、リンダ・ヤッカリーノCEOのポストを引用する形で「We tried peace for 2 years, now it is war(2年間和平を試みたが、今は戦争だ)」とXに投稿。徹底的に争う姿勢を示している。

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