ソフトバンクは、2025年3月期第1四半期(4~6月)決算説明会を開催。その中で楽天モバイルの現況について問われ、同社宮川社長は先月末に開始したLINEMO新プランについて「楽天モバイル対抗」と明言し、ここ最近契約数が急増している楽天モバイルは「脅威が脅威じゃないかと言えば脅威」と発言した。
PayPayも黒字化で順調に増収増益 一方で株価は低迷
宮川社長「ショボンとしたが、結果で見せていきたい」
インフレや円安によるコストアップなど、厳しい経済状況が続く昨今だが、ソフトバンクの2024年度第1四半期は前年同期比で7%の増収、23%の増益と順調な業績を示している。また、PayPayも四半期ベースで初の黒字化を達成。今後の収益の柱として引っ張ってってくれるのではないかと期待を見せた。
にもかかわらず、株価の乱高下が続く中、ソフトバンク株は反動の上昇もなく、低迷した状態になっている。会見前にも株価のチャートを確認したという、同社代表取締役 社長執行役員兼CEOの宮川潤一氏は「株価のチャートを見て、ショボンとして(檀上に)上がってきた」としつつ、「我が社は純利益にこだわる」「稼ぐ力を示して、結果を出していこう」と結果の数字で市場に訴えたいという考えだ。
楽天モバイルは脅威ではないかといえば脅威
LINEMOの新プランで対抗も影響は小さいと見る
質疑応答では、今年に入り契約者数が急激に伸びている楽天モバイルについての所感を問われた。他社の契約数も含めて、日々数字を確認しているとのことで、「春先くらいからえらく頑張って見えるなと感じている」「さすが三木谷さんだと正直思っている」とともに、「脅威が脅威じゃないかと言えば脅威」と語った。
7月に開始されたLINEMOの新プラン「ベストプラン」は、「楽天モバイル対抗とよく言われるが、実際にそのとおり」とのことで、中容量が欲しいというお客さんがアンケートで多いのでその層に応えるためと狙いを紹介。「順調な滑り出し」と評価する。
一方で、楽天モバイルの純増は、キャリア同士が真っ正面から競争をする中での契約者ではないのではないかとも見ており、ソフトバンクに対する影響は大きくないのではないかとした。