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平安神宮、現存する日本最古の電車の修復費用をクラウドファンディングで募集

2024年07月31日 17時10分更新

文● @sumire_kon

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 京都市左京区の平安神宮では、境内で保存、展示している日本最古級の電車「京都電気鉄道電車(京都市交通局二号電車)」の修繕費用を募るクラウドファンディングを実施している。目標金額は5000万円だが、All in 方式のため、達成の有無に関わらず、支援金は車両の修繕等に使用される。

現存する国内最古の電車

 「京都電気鉄道電車」は、日本で初めて電車の営業運転を実施した京都電気鉄道向けに、1911(明治44)年、大阪府堺市の梅鉢鉄工場で製造された車両。全長約8.2m(27フィート)、幅約2m(6フィート6インチ)の木造単車で、乗降口にドアのないオープンデッキ構造やダブルルーフ(二段屋根)など、明治期の路面電車の特徴が色濃くあらわれた車両だ。

ダブルルーフ(2段式)屋根特有の段差になった天井

ダブルルーフ特有の段差になった天井(Xより

昔ながらの照明器具

昔ながらの照明器具(Xより

 同車は国内に現存する「電車」としては最も古い世代で、国産電車としても同じく現存最古級の貴重な車両。京都市電(現在は廃止)による京都電気鉄道買収後は「京都市電2号電車」として1961(昭和36)年まで活躍。同年12月より、平安神宮境内で保存、展示されている。

 その後、2020年に同車が国の重要文化財に指定されたことを受け、長期間の屋外展示で損傷した車体や上屋などの修繕計画を立案。文化庁や京都府、有識者を交えて協議を進めていたが、コロナ禍で資金調達が難しくなり、実施を保留せざるを得なくなった。

 今回のクラウドファンディングは、修繕に必要な資金を補うことを目的としたもの。一口5000円から100万円まで幅広いコースがあり、例えば3万円コースなら、車内掲示物の復刻レプリカや車内見学権などの返礼品が用意されている。受付期間は2024年10月23日23時まで。

※誤解がないよう、見出しを変更しました(7月31日17時23分)

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