不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME'S」を運営するLIFULLが7月24日、住宅ローンに関する意識調査の結果を発表した。住宅購入検討者の89.8%が、住宅ローンを払いきれるかについて不安を感じているという。
この調査は、過去10年以内に住宅を購入し住宅ローンを利用中の627名と、今後5年以内に住宅購入を予定し住宅ローンの利用を検討している765名を対象に実施したもの。
調査結果によると、現在の住宅ローン利用者と今後の利用予定者の間で、金利に対する意識に顕著な差が見られた。現在の利用者の過半数が変動金利を選択しているのに対し、利用予定者で変動金利を検討しているのは30%台にとどまっている。
また、今後1年間の住宅ローン金利の見通しについて、「上昇する」と予測した割合は、現在の利用者が36.6%だったのに対して、利用予定者は62.5%と大きな開きがあった。これは、金利上昇への不安が利用予定者の間でより強くあらわれていることを示している。
住宅ローンを払いきれるかどうかについての不安も、利用予定者の方がより強く感じていることが明らかになった。不安を抱いている割合は、現在の利用者が66.1%だったのに対し、利用予定者は89.8%に達している。
現在の利用者が金利上昇に備えている対策としては、新NISAやiDeCoの活用が最も多く、次いで貯金が挙げられた。一方、繰り上げ返済をしている人は比較的少数だった。
この調査結果は、金利の上昇圧力が高まる中で、住宅ローン利用者と利用予定者の間で意識の差が生まれていることを示すもの。特に、住宅購入を検討している人の間で、金利上昇への不安が強まっていることが浮き彫りになった。