グーグルは7月22日(現地時間)、ウェブブラウザー「Google Chrome」のサードパーティーCookie廃止の方針を転換。新しくユーザー選択型のプライバシー保護機能を導入することを発表した。
規制当局や業界関係者の懸念に対応
グーグルは2020年、Chromeに広告ベースのエコシステムを維持しながらユーザーのプライバシー保護を進める新機能「プライバシーサンドボックス」を導入することを発表。あわせて、2022年中にサードパーティーCookieへの対応を終了するとしていた。
しかし、広告、出版、開発者などの業界関係者や英国の規制当局など、複数の方面から懸念や反発の声が挙がったことから、同社はサードパーティーCookieの廃止予定日をたびたび延長。今回の発表により、ついに廃止方針そのものを転換することになった。
同社は今後も「プライバシーサンドボックス」の開発と提供を続ける一方、サードパーティーCookieについては、ユーザーがウェブ閲覧全体に適用される情報に基づき自ら選択肢を選べる新たな機能を導入する方針。後者については同社と規制当局との間で協議を進めており、公開の際は関連する業界とも連携するとしている。
プライバシー関連ではほかにも、Chromeのシークレットモード向けに、ユーザーの実際のIPアドレスを第三者から隠す「IP保護機能」を導入予定だ。