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新車を買った情報2024 第132回

スポーツ自転車界隈で近ごろ流行りの携帯用電動ポンプには気を付けたい

2024年06月16日 07時00分更新

文● 四本淑三 編集● ASCII

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小さくても実用性は十分だから困る

 まず性能は必要十分。そして使いやすい。これが一番の落とし穴と言えましょう。

 内蔵バッテリーの充電はUSB-Cで、満充電まで約20分。700 x 25Cタイヤを80PSI / 5.12気圧に上げるまでの時間は90秒程度で、1回の充電で2本充填できるとメーカーは言っています。実際に使ってみても、これはだいたい合っています。

 圧送できる空気圧の上限は100PSI / 6.9気圧まで。これ以上はポンプのパワーが負けて入りません。ひと昔も前ならギリギリ実用にならない性能ですが、エアボリュームが増して3〜5気圧程度で運用されている現代のロードバイクなら問題ありません。

 驚いたのはチューブレスタイヤのビード上げという、自転車用としては最も重い作業もこなせたこと。ブースターに空気を溜めなくても、携帯用ポンプ単体でできてしまうのですからびっくり。誰もいない大草原のど真ん中でビード上げができてしまうのですから、一時期はチューブレスタイヤのパンク対策として、スペアのチューブではなくタイヤそのものをバッグに入れていたくらいです。

 ただ、これはホイールとの相性にもよるでしょう。私はシマノのカーボンホイール「WH-RS710-C46」に、コンチネンタル「GP5000STR」の30Cと32C、IRC「FORMULA PRO HL TUBELESS RBCC」の30Cでビードが上がることを確認しています。 さすがにMTBのチューブレスは無理でしたが、細いロードバイクのタイヤなら何とかなる場合もあるということです。

 つまるところポンプに求められることは大抵できてしまう。繰り返しますが、それが大きな穴なのです。

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