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COMPUTEX TAIPEI 2024レポート 第71回

ADATAがポータブルゲーミングPCをCOMPUTEXで公開、SSDを交換可能

2024年06月14日 14時00分更新

文● 本間 文 編集●北村/ASCII

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 ADATAは、同社のゲーミングデバイスブランドXPGのもとハンドヘルドPCゲーミングデバイスを開発、COMPUTEX TAIPEI 2024会場においてその試作機「XPG NIA」を公開した。

ADATAが公開したハンドヘルドPCゲーミングデバイス「XPG NIA」

XPG NIA試作機の仕様

 この試作機には、AMDのPhoenix APUことRyzen 7040シリーズを採用しており、フロントカメラを使った視線追従によって視点付近は高解像度表示を行ない、視点から離れた部分は解像度を落とすことでGPU負荷の最適化を図るFoveated Renderingにも対応する。

 むろん、Windows Helloによる生体認証やスイスのEyeware社の視線追従技術を使ったゲーム体験などもサポートすると言う。ディスプレーサイズは7型1080pでチルト機能にも対応している。

液晶ディスプレーはチルト機能にも対応

XPG NIAの上面。コントローラーボタンと電源スイッチ、ボリュームに加え、UUSB Type-Cポートがあった

XPG NIAの下部。コントローラー部の下にはスピーカーがある

XPG NIAの裏面。コントローラーボタンのほかに、本体をチルトする機構も備えられている

左右のコントローラー部

 ADATAならではという特徴として、メモリー標準化団体のJEDECが新しいノートPC用メモリーモジュールとして策定しLPCAMM2に対応し、メモリー容量を最大64GBまで搭載することができる点だろう。LPDDR5Xメモリーを採用し、ひとつのモジュールでデュアルチャネル構成を実現することで、最大8533Mbps(現段階の規格最大値)というデータ転送速度を可能にする。

 また、消費電力もSO-DIMMに比べて60%に抑えられるとともに待機電力も72%向上させるなど、バッテリー容量に制限の大きいハンドヘルドPCゲーミングデバイスにぴったりのメモリーモジュールとも言える。さらにXPG NIAにはPCIe4 x4接続のM.2 Type 2230スロットを備え、最大2TBのSSDを搭載可能。これらのモジュールは背面のカバーを外すことでエンドユーザーでも簡単に交換できるようにする。

ノートPCだけでなく、デスクトップPCやデータセンター向け製品でも採用が進むと考えられているLPCAMM2モジュール

LPCAMM2に搭載されるLPDDR5チップ

 また、ADATAでは、XPG NIAの筐体デザインをオープンソースとして公開することで、MODアーティストらによる新しい展開にも期待したいとしている。同社担当者は、こうした試みによってより個性的な筐体や、コントローラー部分を分離してケースに組み込むなど、自由な発想でゲーミングデバイスを楽しんでほしいと説明する。

 なお、発売時期については2025年のCESのタイミングで最終的な案内ができればいいというスタンスで、CPUもRyzen AI 300シリーズなどにアップグレードされる可能性もある。価格については、現時点では600ドル以下を目指しているが、これも今後のフィードバックを受けて変更される可能性がある。

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