客席からコースまでが遠い富士スピードウェイでは
トリミング前提の写真を撮る
筑波サーキットはメディアも一般の来場者も、コースまでの距離にそんなに違いがないので、150mm程度の望遠レンズで充分に撮影できますが、一般来場者エリアとコースの距離が大きく離れているサーキットではどうなるでしょうか?
4月6~7日に富士スピードウェイで開催された、Fomula Drift Japan(FDJ)の開幕戦で撮影してみました。
FDJのメインコーナーとなるヘアピンのADVANコーナー。一般エリア最前列から日比野哲也選手のマシンを撮影したものが上の写真です。このままでは何の迫力も伝わってこないので、トリミングしたいところです。
EOS R7は有効画素数3250万画素で、なおかつRF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STMはこの画素数に対応しているので、トリミングをした上記写真をご覧になればトリミング耐性がかなり高いのがおわかりいただけると思います。
同じ場所からKANTA選手のマシンを撮影したものと、それをトリミングしたものが上の写真です。日比野選手のマシンよりも拡大されていますが、23インチモニターで全面表示するレベルなら写真として特に荒いという印象もないでしょう。ましてやスマートフォンで見るなら、もっと大胆にトリミングできます。
遠いところからの拡大トリミングばかりをご覧いただいていましたが、適正な距離でも多少のトリミングをすることで迫力のある写真を作り出せます。カッレ・ロバンペラ選手のマシンを141mm相当で撮影したものですが、少しだけ拡大気味にトリミングするとかなりの迫力ある写真となります。
これだけの解像力があれば、サーキットのピットウォークもばっちりでしょう。こちらはASCII.jpのラリー連載に登場している、ラリードライバーでレースアンバサダーの赤城ありささんです。
スナップ写真としての機動力も優秀
EOS R7+RF-S18-150mm F3.5-6.3 IS STMは、フルサイズ機を含めた3250万画素程度の解像度を持つカメラのレンズキットとしては驚くほどコンパクトで、全長はフードをつけても20cmほどしかありません。重さは922gで軽量とはいいがたいですが、重くはないというレベルです。旅行などでスナップ写真を撮るには苦にならないと思います。
作例がサーキットという特殊環境が続いてしまったので、一般的なスナップ写真の作例も見てみましょう。上の2枚の写真はともに18mm(35mmフルサイズ換算28.8mm)で撮影したものですが、カメラ側でデジタル補正をしてあっても、樽型の歪みが顕著に出てきます。歪みの量としては単焦点のフルサイズ換算で24mm相当のレンズと同等で、ちょっと歪みの量が多いように感じます。
また、18~150mmのズームレンズということで、どれくらいの違いがあるかという比較が上の東京タワーの写真。18mmでは東京タワーが全部写りますが、150mmでは特別展望台から上のみが写ります。これくらいのズームだと、旅先で何でも撮れてしまうでしょう。
旅行と言えば乗り物ですが、乗り物はクルマ以外にも鉄道や船、そして飛行機など様々。そんな中でも被写体になりやすい飛行機を撮影しました。
上の写真は4月1日に開園した、羽田空港そばの多摩川沿いにある「ソラムナード羽田緑地」からベトナム航空のボーイング787-8型機を撮影したものです。この場所なら離陸する飛行機が150mm(35mmフルサイズ換算240mm)で機体いっぱいの写真が撮れます。
富士スピードウェイでの作例でも述べましたが、このレンズキットはトリミング耐性が高いので、エアドゥのボーイング737型機のような小型機でもトリミングしてしまえば写真として成立します。ウイングレットの内側にいるキャラ「ベア・ドゥ」もくっきりと写っています。