ドワンゴは5月27日、コンテンツ配信サービス「ニコニコ」のユーザーに対し、広告ブロッカーを無効化するよう呼びかけた。広告ブロッカーの利用自体をやめるか、ニコニコのドメイン(nicovideo.jp)をホワイトリストに登録するよう求めている。
広告ブロッカーにより年間1億円超の損失が発生
ニコニコは有料プランユーザーの会費にくわえ、動画やサイト内に表示される広告から収益を得ることで開発、運営されている。特に広告収益はクリエイターの活動を支援する「クリエイター奨励プログラム」の原資にもなっており、運営側だけでなくクリエイター側にとっても貴重な収入源。それを奪ってしまうのが、広告を非表示化するツール(広告ブロッカー)だ。
実際の被害も大きい。ドワンゴによると、広告ブロッカーにより失われた広告収益は年間1億円以上。すでにサービスの開発、運営に支障が出ているほか、クリエイター奨励プログラムの奨励金を適切に分配できていない事態に陥っているという。
同社は現在、広告ブロッカー対策の導入も検討中。あわせて、「不快あるいは不適切な広告」が広告ブロッカーを使う理由の1つになっていることを挙げ、問題のある広告が確認された際は即時停止するなど、適切な広告の配信にも取り組むとしている。