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東海旅客鉄道(JR東海)は4月17日、東海道新幹線に新しい個室座席を順次導入すると発表した。サービス開始時期は2026年度中の予定だ。
グリーン車より格上のプレミアム空間
新しい個室座席はグリーン車より格上の座席とされ、プライベート感とセキュリティー環境を備えた完全個室タイプ。個室内には専用のWi-Fi、レッグレスト付きリクライニングシートを備えるほか、照明の明るさ、空調の風量、放送音量などの個別調整も可能となっている。
同社では車内で気兼ねなくオンライン打ち合わせをしたいビジネスパーソンから、プライバシーを重視するユーザー、周囲を気にせずゆっくりと寛ぎたいユーザーなど、幅広い客層と利用シーンを想定しているという。
新型個室は1編成あたり2室の設定で、現行のN700S車両の一部に導入予定。設備の仕様やサービス内容、運転区間、価格の詳細は、今後改めて発表するとしている。
個室復活は約20年ぶり
東海道新幹線に個室が設定されるのは、今回が初めてではない。1985年から2003年まで使用された100系では、2階建車両の1階部分に個室が存在し、1人用から4人用までさまざまなタイプを選ぶことができた。
100系撤退以降の同線では輸送力確保を優先し、20年以上個室がない状態が続いている。今回発表された新型個室は、同社の輸送力優先の姿勢を転換するもので、1992年の「のぞみ」運転開始に匹敵する大きな変化といってもよいだろう。