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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第336回

Nokiaブランドのスマホは今後も出される! バービーとのコラボケータイ、モジュール型などに拡大するHMD

2024年03月16日 12時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII

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 Nokiaブランドのスマートフォン/フィーチャーフォンで知られるフィンランドのHMD Globalが、新しいフェイズに入った。MWC2024で、同社はバービーとのコラボ、新しいNokiaスマホの登場、そしてモジュラー型スマホについて発表した。

HMD

バービーとコラボした端末を7月に発表予定のHMD。折りたたみケータイ!?

バービーとコラボしたケータイが7月に登場

 Nokiaブランドを終了し、自社ブランドのみにシフトするのではというウワサもあったHMD Global。MWCで何を発表するのか注目していたが、Nokiaブランドの端末の製作は継続するようだ。

 MWCで同社は新端末は発表せず、2024年に登場予定の端末について説明している。今年、HMD GlobalはNokiaブランドのフィーチャーフォン、HMDブランドのスマホ、そしてバービーとコラボした端末を発表すると同社は表明してる。

 話題性という点では、バービーフォンだが、残念ながら詳細は開示されていない。名称は未定だが、バービーを発売するMattelと提携して7月にも発表するという。どうやらキーワードは「デジタルデトックス」、つまり折りたたみ式のフィーチャーフォンになる模様だ。Nokiaブランド専業から多角化に移行するにあたって、最初にコラボするのがMattelであり、今後も他のコラボが計画されているようだ。

 Berbieフォンというのであれば、おのずとターゲットはバービーが響くような層と予想される。一般的にこの層はiPhoneを持ちたがるのではないかと考えられるが、惹きつけることができるのか。なお、HMD Globalは、ピンク色の端末にモザイクがかかった写真を見せている。

モジュラー型スマホ「HMD Fusion」を始める
特定用途用のガワなどがサードパーティーから登場する!?

 気になる自社ブランドだが、同社は「HMD Fusion」として、モジュラー型スマホの構想を発表した。

 HMD Fusionは、ユーザーが自分の好みやニーズに合わせたスマートフォンを作成できる「プラットフォーム」とする。中心はコンピューティングコアであり、これに「スマートアウトフィット」としてハードウェアとソフトウェアを統合しながらカスタムのスマホを設計できるという。

 具体的には、デバイスは6つのポゴピンをもち、これを利用してスマートアウトフィットを装着する。

 一般コンシューマー向けだけでなく、産業向けでもバーコードスキャンや決済端末、医療分野などがニーズに合わせた端末を構築することを想定しているようだ。そのため、HMD自身もスマートアウトフィットを用意するが、特定用途を満たすスマートアウトフィット”を外部が開発することも想定している。

 合わせて、スマートアウトフィットの開発に必要な物理的な設計や寸法、ハードウェアインターフェイス、ソフトウェア開発APIなどの詳細を提供する「HMD Fusion Development Toolkit」を公開している(https://www.hmd.com/en_int/fusion-development-toolkit-download)。

HMD

モジュラー式スマホ「HMD Fusion」に取り組む。すでに仕様などが公表されている

 モジュラー型はこれまでにも、モトローラの「moto mods」やグーグル「Project Ara」などの試みがあった。中でもmoto modsはハッセルブラッドのカメラモジュールなど話題性はあったものの、ポゴピンの配置などから本体のアップデートも難しく成功とは言えなかった。

 HMDがどのように市場にアプローチするのかは興味深い。ひょっとするとコンシューマーよりも産業向けの位置づけなのかもしれない。HMD Fusionは今年の夏に登場の予定という。

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