KDDIは2024年3月期第3四半期決算説明会を開催。その中で、5Gへの取り組みを紹介。2024年3月末で5G基地局数が約9万局に達するなど、主要キャリアの中で5Gサービスでリードしていく姿勢を見せた。
KDDIの5G基地局は約9万局
そのうちサブ6は4キャリアでトップの約3.4万局
2020年にスタートした日本国内での5Gサービスだが、近いうちにも低遅延やネットワークスライシングなど、5Gの本来の性能を活かせる「5G SA(Stand Alone)」の本格スタートを控えている。KDDIは2024年度にこの5G SAに力を入れる。
従来の5G NSA(Non Stand Alone)では、制御信号に4Gのネットワーク(アンカーバンド)を用いていたのに対し、5G SAでは制御信号とデータ信号の両方で5Gを用いるため、穴の無い5Gエリアが求められる。KDDIでは、2024年3月末で約9万局の5G基地局を開設予定。「なんとかやりきろう」(同社髙橋社長)と、この計画を進めており、エリア展開を加速させる。
この約9万局の5G基地局のうち、5Gならではの高速通信が可能なものは約3.4万局。この数字はMNO4社の中で最多とする。また、国内キャリアがサブ6で展開する3.7GHz帯は衛星通信との干渉が課題で、特に東京圏ではエリア拡大の障害になっていた。しかし、スカパー側の協力による地上局の移設で、3月末にも干渉が無くなって、よりパワーを出して電波を吹けるようになり、「エリアがドンと増える予定」(同)とのこと。今春以降のauの5Gには注目と言えそうだ。