確定申告書を提出する義務のない人でも、給与などから源泉徴収された所得税額や、予定納税をした所得税額が年間の所得金額について計算した所得税額よりも多いときは、確定申告をすることにより納め過ぎの所得税の還付を受けることができます。この申告を「還付申告」といいます。
「去年、還付申告できたはずだったのに、すっかり忘れていた!」という方はご安心ください。還付申告は、かさかのぼって申告することができます。
では、還付申告の有効期間は過去何年分なのでしょうか?
答え:過去5年さかのぼれる
還付申告は、還付申告をする年分の翌年1月1日から5年間提出することができます。したがって、これまでに申告をしていなかった場合、平成31年/令和1年(2019年)分については、令和6年(2024年)12月31日まで申告することができます。
同様に、令和5年(2023年)分については、令和6年(2024年)1月1日から令和10年(2028年)12月31日まで申告することができます。
ちなみに令和5年(2023年)分の所得税等の確定申告の相談及び申告書の受付は、令和6年(2024年)2月16日から同年3月15日までですが、対象期間の還付申告は2月16日以前でも提出することができます。
なお、所得税の額から控除しきれなかった住宅借入金等特別控除額がある場合、翌年度分(令和5年度分)の個人住民税額からその控除しきれなかった金額を控除できる場合があります。この制度の適用を受けるためには、年末調整によりこの制度の適用を受けている方を除き、住宅借入金等特別控除を受けるための確定申告書を住所地などの所轄税務署に提出する必要がありますので、ご注意ください。
この連載の記事
- 第25回
ビジネス
【2024年提出確定申告 インボイス編】初めての消費税の確定申告を乗り切る負担軽減措置と計算方式のキホン - 第24回
ビジネス
【2024年提出】確定申告、支払い調書が届かなくてもできる? 税務署に提出する? - 第23回
ビジネス
【2024年提出 確定申告】期限は3月15日「失敗しない提出方法まとめ」ギリギリはどれ? - 第22回
ビジネス
【2024年提出 確定申告】医療費控除に必要な「医療費控除の明細書」入手先と書き方 - 第21回
ビジネス
【2024年 確定申告】帳簿付けの疑問! クレジットカードは利用した日? それとも引き落とし日? - 第20回
ビジネス
【2024年提出 確定申告】「空の領収書」は脱税? 税務署にバレる? - 第19回
ビジネス
【2024年提出】確定申告のやり方、インボイスで変わる? 重要なポイントを徹底解説 - 第18回
ビジネス
【2024年提出】「確定申告をしない」という選択肢はアリ? ナシ? - 第17回
ビジネス
【2024年提出 確定申告】国税庁が公表「ふるさと納税の申告漏れ」に注意 - 第16回
ビジネス
【2024年提出 確定申告】領収書やレシートがない出費を経費にする方法