東朋テクノロジー株式会社
ケーブルの種類に関わらず2本の線でEthernet/RS485を通信できるPLINE2線式タイプにおいて、業界初となるクアトロコアを搭載、周波数帯が従来の2倍になり通信距離・通信量の性能が向上しました
産業用通信機器や半導体向け検査装置を開発・製造する東朋テクノロジー株式会社(所在地:愛知県名古屋市、代表取締役社長:富田英之、以下 東朋)は、Nessum(ネッサム・旧HD-PLC)第4世代規格であるIEEE1901-2020に準拠した産業用通信装置「PLINEII」の2線式タイプを、業界で初めて※量産出荷します。(※Nessumアライアンス 24年1月9日認定)
第四世代規格・IEEE1901-2020(クアトロコア)とは?
IEEE1901-2020規格(クアトロコア)は従来のHD-PLC規格に対し、帯域を2段階(1/2倍・1/4倍)に縮小することで最大約2倍の長距通信が可能になり、更に帯域を拡張することで高速化に対応できます。
通信距離が更に伸びることで、工場やビル・インフラ施設などの広い環境下でも、省台数で通信を構築できるようになります。また、物理層の通信速度が高速化することで、チャンネルを分けて使用することができるようになり、同じ配線上に複数のネットワークを構築する用途でもメリットが期待されています。
東朋では第3世代に続き、この第4世代クアトロコアを搭載した産業用通信装置PLINEを業界で初めて開発し、24年1月10日より受注を開始します(2月より出荷開始予定)。年間10,000台の販売を目指しています。
PLINEIIの特徴
第4世代搭載の新型PLINEII製品写真
ケーブルの種類に関わらず、2本の線でEthernet/RS485の通信ができます
PLINEで利用できるケーブル例
用途に合わせて「通信モード」と「通信チャンネル」を選択できます
通信モード:通信距離・通信量を従来のPLINEから向上させることができます
例)2倍モード:従来のPLINEより通信量が2倍になります
例)1/2モード:通信距離を延ばす代わりに、通信量は小さくなります
通信チャンネル:11種の中から通信チャンネルを選択でき、クロストークを回避できます
PLINEIIにおける通信モードと通信チャンネルのイメージ図
より使いやすくなったインターフェイス・サポートツール
- サイズ:64mm×131mm×37mm
- Ethernet、RS485ポートを実装
- すべての配線が前面から可能で省スペース
- DINレールに取り付け可能
通信信号渡り配線用端子、アラーム出力端子付き
- トポロジーのモニタリング、信号レベルのモニタリングなどができるサポートツール
Nessum(旧 HD-PLC)とは?
高周波 (kHz帯からMHz帯) を利用した、有線・無線・海中などの様々な媒体で使用できる通信技術の総称で、有線通信(Nessum WIRE)と無線通信(Nessum AIR)から成る。
有線通信では、ツイストペア線・同軸線・電話線など様々な線に使うことが可能。通信距離は、CPEV線で1,000m程度、同軸ケーブルの場合2,000m程度となる。また、マルチホップ機能を活用すると最大10段の中継が可能になる(上記Wikipediaより転載)
同軸線や制御線などのさまざまなメタル線を活用できることから、ビル・工場のエネルギーマネジメントやクレーンなどに使われるトロリー線、スリップリングも利用でき、更に近距離無線通信ができるのでゾーン制御など、PLC(Programmable Logic Controller)、タッチパネル間通信やカメラの画像伝送などの多様な産業用途のIoTアプリケーションへ柔軟に対応することが可能です。
≪お問い合わせ先≫
東朋テクノロジー株式会社
エレクトロニクス事業本部 ソリューション事業部
電話:0587-81-3151
Mail:ele-info@toho-tec.co.jp