横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記 第34回

種類豊富なタツノオトシゴ・ヨウジウオの仲間たち。「辰年」にちなんだ干支を展示!

文●荒川 壮平

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 みなさん、こんにちは!

 横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。

 第34回は魚類飼育を担当する荒川壮平がお伝えいたします。

 今回ご紹介するのは、タツノオトシゴ・ヨウジウオの仲間についてご紹介いたします。

前回の記事はこちら。
円柱水槽にくらす生きものたちを紹介!クリスマスシーズン限定イベントも開催!

※過去の連載記事はこちら:横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記

 2024年の干支は辰年!干支にちなんで、タツノオトシゴ・ヨウジウオの仲間を展示しています。

 タツノオトシゴは、一見魚に見えないその姿が「竜が天から産み落とした子ども」のようであることから、その名がつけられました。

 タツノオトシゴ・ヨウジウオの仲間は、世界中に45種以上生息していると言われており、ここ横浜・八景島シーパラダイスの周辺の海でもヨウジウオやオクヨウジ、サンゴタツ等の生息が確認されています。写真に映っている2つの水槽は、熱帯域(写真左)と温帯域(写真右)で生息域別に分けた展示を行っております。

 では、タツノオトシゴ・ヨウジウオの仲間についてご紹介していきたいと思います。

1:ヨウジウオ

 とても細く、大きさは30㎝程、一見種名にあるように爪楊枝に形が似ている魚です。

 以前の記事でも紹介しましたが、タツノオトシゴのオスはメスから卵を受け取り、腹にある育児嚢(いくじのう)という袋状の器官で子育てをします。ヨウジウオも実はオスが子育てを行います。

 袋ではないのですが、皮褶(ひしゅう)という溝があり、ここで卵を受け取り育てます。

 産まれてくると、親と同じ形をした仔が出てきます。現在も、バックヤードにてすくすくと生長中です。

 現在、横浜・八景島シーパラダイスは4種類のヨウジウオの仲間がいます。

ヒフキヨウジ

ヨウジウオ

トゲヨウジ

ノコギリヨウジ

2:タツノオトシゴ

 尾ヒレが進化し、巻き付くことが出来る尾を持っています。海藻や岩、サンゴ等海底にある物に巻き付き、海流に流されないように体を固定し、追いかけることを極力控え、目の前にやってきた獲物を捕食します。泳ぐ速度はとても遅いですが、食べる際には管(くだ)のような口を使い、目ではとらえられない程とてつもなく素早く開き吸込みます。

 また、ヨウジウオ同様オスは袋状の育児嚢を持ち、メスがこの中に卵を産み付け子育てを開始し、大人と変わらない形になるまで育児嚢で育て、出産します。

 現在、横浜・八景島シーパラダイスには7種類のタツノオトシゴの仲間がいます。

ゼブラスナウトシーホース

カリビアンシーホース

タカクラタツ

タツノオトシゴ

ポットベリーシーホース

ハナタツ

クロウミウマ

 タツノオトシゴは、頭を上にして泳ぐ姿が「登り龍」を連想させ、縁起の良い生きものとされています。ぜひ、ヨウジウオ・タツノオトシゴの仲間を見に、横浜・八景島シーパラダイスへお越しください。皆さんの今年一年が良い年となるように職員一度願っております。

横浜・八景島シーパラダイス
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文/荒川 壮平
サメやエイ、深海生物やヨウジウオ・タツノオトシゴが担当。
今年も安全に車・バイクでのドライブを楽しむことが目標。