円安・低所得時代のロードバイク
まず昨年まで続いてきたコロナ禍による品薄と価格高騰から一転して、今年は需要急減による在庫過多の状態です。販売店の秋のセールは例年になく大盤振る舞いで、一部大手完成車メーカーは前年からのキャリーオーバー車を中心に価格の改定を行っています。去年よりは買いやすい状態ですが、それでも全体的に見渡してみればまだコロナ前の価格に戻っているようには思えません。
というその相場ですが、四半世紀前はリムブレーキのエントリーモデルなんて10万円もしませんでしたが、今は同じような仕様でも15万円からスタート。それがディスクブレーキになると20万円、フレームがカーボンになると30万円台半ば。去年登場した電動コンポの105 Di2を載せたモデルになると40万円台半ばからスタートです。初心者にはハードルが高いし、私のような年寄りも昔を知っているだけに切なくなってくる。
そもそも自転車が高価に感じられるのは、パーツの多くが海外生産品で円安の影響をモロに受けていること。そして海外の所得水準は上がっているのに、日本はこの四半世紀ずっと横ばいという政治経済的事情です。皆さん、選挙に行きましょう。
そんな状況にあっても、完成車メーカーとしては利益率を落とさず魅力ある商材を用意したい。コラテック輸入代理店のグローブライドは「ジャパンアセンブリ」という手法を採ることで知られていますが、これはフレームのみを輸入し、国内でパーツを組み付け完成車とする方法。海外で組み立てられた完成車を丸ごと輸入する他のブランドに比べて為替の影響を受けにくい。釣具ではライバルメーカーのシマノとも関係は良好なようで(?)、みんなが欲しがるあの装備が付いてこの値段!? みたいな構成もできる。
よしよし分かった、みんな電動コンポが欲しいんでしょ。だったら別にフレームはアルミでいいんじゃないの、と。
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