走行不能になったハンヴィー
前回のとおり左側の後輪がびっくりするほど外を向き、まともに走れなくなってしまった愛しのハンヴィーちゃん。タイヤ&ホイールが真っ直ぐ前を向くように固定しているラジアスロッドという部品が折れてしまったのが原因です。
ラジアスロッドの先端はネジになっていてナットで固定されるんですが、そのネジの付け根でポッキリいってしまい、そこから先がナットと共に脱落してしまいました。
走るどころか数メートル移動するのも難しく、こりゃダメだわというわけで、いつもメンテナンスでお世話になっているスカイオートに修理を依頼。次いで保険会社に電話をしてロードサービスの手配を頼みました。神奈川県相模原市の高田橋から東京を越えてスカイオートのある埼玉県越谷市まで、80kmほど積載車で運んでもらいます。
車幅が2.27mもあるため大きめな積載車が必要で、普通の乗用車よりも運搬料金が高くなってしまうんですけど、ワタシが入っている保険は運搬料金の30万円まで負担をしてくれるので80kmなら余裕で保険の範囲内です。支払いはゼロ。何回利用しても等級が上がったりしないのもポイントです。入っててよかったロードサービス特約。ありがたや~。
それにしても、なぜ折れてしまったんでしょう。経験豊富なメカニックさんでさえこんなところが折れたのは見たことがないとのことだったので、もしかしてめちゃくちゃレアなケースなのかな……。
折れた原因を探ってみます
うちのハンヴィーは1987年にアメリカ海兵隊に引き渡され、2000年ごろに廃棄処分になって払い下げられました。配備から36年も経つわけで、ラジアスロッドがこれまでに一度も交換されていないのであれば、長年の振動で折れた可能性も十分に考えられます。事故の原因などでよく耳にする金属疲労というやつですね。
……なんて知った風な口をききましたけど、チョロっと調べてみたところ金属疲労は正確には疲労破壊というのだとか。初めて聞いたかも。疲労破壊。材料に負荷が繰り返し力がかかって破壊されるという現象で、こういう壊れ方をするのは金属に限った話ではなく、樹脂などでも同じように発生するんだそうです。小さい頃にプラモデルのパーツを前後にグリグリしてランナーからもぎ取ってたんですけど、あれもそうなのかもしれないですね。
疲労破壊はまず最初に材料のどこかに亀裂が発生し、そこを起点として徐々に割れが進んでいき、最後は断面積が小さくなって力に耐えられずに破壊に至ります。力のかかり具合は一定ではなく亀裂の進行速度も速くなったり遅くなったりするため、亀裂部分にはそれに応じて破面にビーチマークという砂浜の波の跡みたいな貝殻みたいなシマシマができるとのことです。
でも折れた部分はザラザラとしていて、そんな模様は見当たりません。どうやら疲労破壊ではなさそうです。
また、引っ張られた金属がちぎれて壊れる延性破壊というのもありますが、これは餅をぐぃぃぃんと引っ張った時みたいに材料が延びて細くなった部分がちぎれるというもので、今回のは明らかに違います。
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