◆マルチタスクも楽にできる新UIを搭載
ディスプレーはヒンジの途中で止めたまま使えるFlexモードに対応する。カメラが高性能なことからか、開く側の角度は100度くらいが限界で、それ以上開くと後ろ側に倒れてしまうため角度を開いて使いたいときは手で持って使うといいだろう。カメラアプリなどはFlexモードでアプリ画面が2分割され、使いやすくなる。
さてFind N3にはAndroid OSをベースにした、OPPO独自開発の「ColorOS for Find N3」が搭載されている。このOSは折りたたみディスプレーをより活用するためのUIで、前モデルユーザーからの要望だったマルチタスクの使いやすさを高めており、画面の分割表示もモードが増えた。「左右」2つまたは「左右+下」の3つのウィンドウを表示できるようになっている。
分割表示は他社のモデルでも対応しているが、ColorOS for Find N3は分割表示中の各アプリウィンドウを大きく表示することができる。表示を大きくしたいアプリの画面を右端または左端のギリギリよりやや手前までドラッグして指先を離すと、1つのアプリを大きく表示し、隠れたアプリは裏側に回り込むように端側に一部が表示されるのだ。
3つの画面を表示しているときは上下へのドラッグ操作を加えることで、3つのアプリのうち1つだけを大きく表示できる。
大きくしたいアプリウィンドウをドラッグして大きくするという操作は直感的でわかりやすいと感じた。たとえばブラウザーでお店を検索して地図アプリを分割表示させ、そのまま外出して地図アプリだけを大きく表示し、店に近づいたらブラウザー画面を大きくしてお店のメニューを表示する、といった操作が簡単にできるのだ。
また、指4本で画面中央をピンチ操作すると、2つまたは3つのウィンドウが縮小されて全表示される。どのウィンドウでどんな表示がされているかを一瞬で確認できるわけだ。この縮小表示は仮想的に15型サイズの大きさの表示が可能であり、マルチタスクをさらに使いやすくしてくれる。
◆折りたたみスマートフォンの新時代を感じさせる製品
OPPO Find N3はチップセット性能やディスプレーサイズを強化しただけではなく、カメラの性能も自社のフラッグシップモデルに並ぶレベルに引き上げている。ちなみにFind N3のカメラは現在販売されている折りたたみスマートフォンの中で最も高性能だ。
大きな画面を活用できるマルチタスク・マルチウィンドウ操作はビジネスやクリエイティブな用途で強みを発揮するだろう。
折りたたみスマートフォンの業界標準ともいえるサムスンの製品と比べても本体は軽量で薄く、持ちやすい。ここまで完成度が高い折りたたみスマートフォンがこれからグローバル市場に出てくるとなると、サムスンの地位を脅かす存在に十分なりうるだろう。日本での発売も期待したい。