日産自動車は11日、車中泊の新しい形を提案する「キャラバン MYROOM」を発表。あわせて期間限定の特別仕様車「キャラバン MYROOM Launch Edition」の注文受付を開始しました。価格は595万8700円~714万100円で、納車は2014年上旬を予定しています。
◆世の中の車中泊ブームを受けた内装デザインのキャラバン
もはやカーライフのひとつとして定着した感のある車中泊。日産自動車 日本マーケティング本部チーフマーケティングマネージャーオフィス チーフマーケティングマネージャーの阿部龍太さんは、現在の車中泊事情を以下のように分析されています。
「キャンピングカー市場は近年横ばいである日本の自動車市場において、非常に珍しい右肩上がりの成長を遂げています。その中でも最も伸びているのが8ナンバーに区分されないライトキャンパーといいますか、ベッドキットを取り付けた簡単な車中泊仕様車がとても伸びています」と分析。その上で「今回のキャラバン MY ROOMは、まさにこのカテゴリーになります」と、市場投入の理由を語りました。
◆車中泊する層は子どもがいない家族が多い
続いてペルソナについて話が及びました。「リサーチをして分かってきたお客様像ですが、年代として非常に多いのは、もともとお子様がいらっしゃらない、あるいは子育てを終えたポストファミリーの方です。特徴的なのは夫婦仲がよくて、旅に限らず色々なことをカップルで行動する方が多いことです」。つまり自分たちのペースで行動することを大事にしていることから、車中泊を好まれるのだろうと分析したようです。
あわせて別軸として、車中泊をされる方は大きく3つに区分できると分析しています。
ひとつはキャンプ好きで、キャンプ場でテント泊との合わせ技で楽しみ、こだわりのキャンプギアを使う人。
次に中古車を購入し、内装などを剥がしてホームセンターで買ってきた材料を使ってDIYをする人。その様子やでき上がりをSNSにアップして楽しんでいる人もココに当たる。
そして3番目は、旅好きのタイプ。旅行好きが高じて車中泊をしているという人で、必ずしもキャンプ場に限らず、車中泊が許されている場所で宿泊し、ギアにこだわるというよりも、最低限必要な荷物を持って旅行に出る人です。
これらを踏まえて「今回のMY ROOMは、そのような方にピッタリの車だと思っています」と自信を見せました。
開発を統括した日産自動車ビジネスパートナーシップ開発本部 商用車ソリューション&特装部の竹内陽子さんは「キャラバン MYROOMのコンセプトは、MYROOM into the nature。自分のお気に入りの部屋ごと自然の中に持ち込んでリラックスできる、です。自分で出かけるではなく、部屋にタイヤがついて部屋ごと出かけるイメージです」と、商品コンセプトを紹介。
そして「のんびり&シンプルという新しいお客様を狙っていきたいと思っています。キャンピングカーで出かける時に、ペットと共に過ごすという声もよく耳にしました。ペットが泊まれるところがなかなかない、という事情が考えられます。ペットとクルマでのんびり過ごすという新しい道具を目指しています」と、夫婦やパートナーの利用のみならず、様々なニーズに応えられる車であると訴求しました。