航空機のノイズがしっかり消える高い消音性能
アクティブノイズキャンセリング機能の消音性能はとても充実していました。飛行機のエンジンノイズはガッツリと消えます。静寂の上に、解像度の高いサウンドがキリッと浮かび上がるので、音楽再生や映画のダイアローグ視聴がストレスなく楽しめます。U-NEXTで配信されているアキ・カウリスマキ監督の映画『街のあかり』を視聴しましたが、小声で“ボソボソ”っと話すカウリスマキ映画の特徴的なダイアローグが、妙に立体的に感じられて聞きやすく、これはこれで新鮮な体験でした。
音楽はT.M.Revolutionの『ignited』を再生。「ビーツのヘッドホンといえばガンガン鳴る低音」というイメージがあるかもしれません。Beats Studio Proの低音は量感はもちろんあるのですが、タイトで筋肉質な印象が好感触でした。初期の頃のビーツのヘッドホンよりも格段に洗練された手応えがあります。ボーカルの繊細なニュアンスが引き立ち、楽器のリズムが小気味よく粒立ちます。自然と包み込まれるようなリスニング感です。
先代のBeats Studio3 Wirelessから追加された機能には、USB-C接続によるオーディオ再生もあります。Beats Studio Proが内蔵するDAコンバーターにより、最大48kHz/24bitのロスレス再生にも対応する機能です。USB-C接続によるオーディオ再生時には、ヘッドホンの内蔵EQを3つのサウンドプロファイルから選べます。内訳はシグネチャー/エンターテインメント/会話の3種類です。
今回筆者は機内でインタビュー取材のテープ起こしもしたかったので、MacBookにBeats Studio ProをUSB-Cケーブルでつないで「会話プロファイル」を試しました。確かに声はメリハリが効いていて聞きやすくなるのですが、残念なことにUSB再生時にはノイズキャンセリングと外音取り込みがオフになります。MacBookとBluetoothで接続した方が普通にノイズキャンセリングが選べるので、機上での作業環境としてはベターです。場面に応じて上手に使い分けると良いでしょう。
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