昨年は秋から冬にかけて減り続けたが今年はどうなる?
フィッシング対策協議会は2023年8月の「フィッシング報告状況」を発表しました。協議会に報告があった件数は、前月より1万7439件減少して9万9585件となりました。ちょうど6月を頂点とした山を描くようなグラフになっています。このまま年末にかけて縮小傾向が続くのでしょうか?
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Amazonを騙るフィッシングは一時期減っていましたがここ数ヵ月で再び増加、8月は全体の約36.1%に達しています。次いで報告の多かった三井住友カード、ヤマト運輸、三井住友銀行、Apple、セゾンカードを騙るフィッシングの報告を合わせると全体の約74.2%を占めるとのこと。
騙られた分野はEC系が最も多く約43.1%、次いでクレジット・信販系が約23.1%、金融系約13.6%、配送系約9.1%の順でした。
SMS経由のフィッシングも油断ならず
スミッシングに関しては引き続き金融系ブランドを騙る報告が多く、ほかに宅配便の不在通知を装ってAppleのフィッシングサイトに誘導する手口が目立った模様です。相変わらずAndroidスマホで受け取った場合は不正アプリをインストールさせられる可能性があるため注意が必要です。
フィッシングサイトの誘導先にあたるURLの件数は、前月より1189件減少して2万396件。ここ数ヵ月は低めで推移しているように見えます。なお、悪用されたブランドの件数は前月から2件減って91件でした。
昨年は秋以降、報告件数が減少を続け、新年には3万件台にまで落ち着きました。今年はどのような経過を辿るのか、引き続き注目したいと思います。
今後も怪しいメールやSMSを受け取ったら、可能ならばフィッシング対策協議会に報告すると良いでしょう。