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爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

2023年09月17日 11時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

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Core i9&GeForce RTX 4090の
ハイエンド構成が問題なく組める

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

 LANCOOL 216にCore i9-13900Kや、Deepcoolの人気オールインワン水冷ユニット「LS720」、GeForce RTX 4090といったパーツを組み込んで、実際に使ってみないとわからない点をチェックしていこう。

テスト環境
CPU インテル「Core i9-13900K」
(24コア/32スレッド、最大5.8GHz)
CPUクーラー DeepCool「LT720 R-LT720-BKAMNF-G-1」
(簡易水冷、360mmラジエーター)
マザーボード MSI「MAG Z790 TOMAHAWK WIFI」
(インテルZ790、ATX)
メモリー ARK「ARD5-U32G88HB-56B-D」
(16GB×2、DDR5-5600@6200)
ビデオカード Palit「GeForce RTX 4090 GameRock OC NED4090S19SB-1020G」
(GeForce RTX 4090、12GB GDDR6X)
ストレージ Western Digital「WD_BLACK SN850 WDS200T1X0E」
(2TB M.2 SSD、PCIe4.0)
PCケース LIAN LI「LANCOOL 216 RX」
(ミドルタワー)
電源ユニット SUPER FLOWER「LEADEX PLATINUM SE 1000W」
(1000W、80PLUS PLATINUM認証)
OS Microsoft「Windows 11 Pro」22H2
爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

Core i9-13900Kを搭載。いまの季節は360mmサイズラジエーターでも厳しいが、PL1/PL2は無制限に設定している

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

Z790チップセットを採用するMSI「MAG Z790 TOMAHAWK WIFI」で組んだ

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」
爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

Palit「GeForce RTX 4090 GameRock OC」。サイズは329.4×137.5×71.5mmと、RTX 4090搭載ビデオカードのなかでは比較的コンパクト

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

超大型のGeForce RTX 4090と、サイドのスペースが重要になる12VHPWRコネクターの組み合わせも問題ない(ここの空間に余裕がないと発火の原因になる恐れがある)

動作音は深夜でもうるさいと感じない

 高エアフローはいいけど、うるさいのはちょっと……と思う人は多いだろう。そこで2基の160mmファンの騒音値を確認した。計測はフロントパネルから30cmの位置で実行した。ファン回転数はマザーボードのファンコントロール機能を利用して、50%(1100rpm台)から10%刻みに設定した。

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

マザーボードで、ファンの回転数を調節した

 2基の160mmファンは、最大で1800rpm台で動作するが、動作音はなかなか静かで、回転率100%でもケースフロントは34.6dBAだった。これはハイエンド120mmファン3基よりも静かかもしれない。さらに回転率50~70%ではフロント側で30dBA台前半と、日中なら環境音に紛れてしまう騒音レベルで、深夜(田舎)でも、うるさいと感じることはなかった。

さすがに負荷が高いとCPU温度は100度超え

 ストレステストやベンチマークを実行した際の各部温度などを確認していこう。ラジエーターファンとフロント160mmファンはPWMで制御し、リアの140mmファンは約1000rpmに設定。LANCOOL 216は床(台車)に置き、室温(床)はエアコンを動作させておおむね26度前後を保っている。

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

フロントの160mmファンは「Smart Fan」で制御し、最低回転率50%からの回転で運用している。制御温度は電源回路(MOS)の温度としている

 まずは、CPUがフルロードされる「Cinebench R23」を実行し、テスト中の温度を「HWiNFO64 Pro」を使って記録した。

 比較として2基のフロント160mmファンを停止させた状態でもテストしているが、CPU温度(CPU Package)には大きな差はみられなかった。上限の100度に達してしまう高ワークロードなのもあるが、ラジエーターをケースのトップに配置しているのも要因だろう。フロントからの新鮮な外気が、熱源を通ったあとではあまり意味がないのはやむを得ないところ。

 なお、フロント160mmファンは、電源回路の温度での制御にしているため、最大回転には達さず、回転率80%となる1500rpm前後だった。

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

単位:℃ (室温26℃)

 そのほか、マザーボードに搭載されている温度センサーの「System」、「MOS」、「PCH」と、DDR5メモリー、組み込んだNVMe M.2 SSDのNANDとコントローラーの温度も確認すると、フロントからのエアフローの効果を確認できた。

 MOS温度はファンを動かしているにもかかわらず、逆に高くなってしまっているが、フロントファンの影響大のPCH(チップセット)の温度は6~8度ダウン。同じく、ファンの延長線上に位置するDDR5メモリー(CPUソケット側)も4度近く下がっている。また、M.2スロットがビデオカードの上に位置する今回の環境では、NVMe M.2 SSDの温度もわずかだが下がっている。ここは、そのほかのテストでもチェックしていきたい。

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

DDR5メモリーは、ヒートスプレッダーを備えていないモデルなので、より顕著に影響を受けている

爆音覚悟で買ったら意外と静かだったLian Liの高風量PCケース「LANCOOL 216」

そこそこ発熱するDDR5メモリーを、さらに発熱量が増す、DDR5-6200駆動にオーバークロックしている

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