iPadのクリエイティブな楽しみ方を紹介する人気のYouTubeチャンネルは登録者数が34万人超という、iPad YouTuberとしても波に乗るアートディレクターのamity_sensei(アミティ センセイ)が、自身の母校である京都市立美術工芸高等学校の生徒と一緒に夏の特別授業を開催しました。美術教育にiPadの積極導入を進める学校の挑戦にも迫ります。
amity_senseiの特別授業に密着取材
今回筆者が取材のため訪れた京都市立美術工芸高等学校は、1880年(明治13年)に京都御苑内准后里御殿に「京都府画学校」として開校。以降140年を超える歴史を積み重ねてきた、地元では「美工」として親しまれている伝統校です。
1980年(昭和55年)からは、京都市立銅駝(どうだ)美術工芸高等学校として多くの学生を輩出してきました。今年の春には学校の名称を変え、場所も移転して新たなスタートを切ったばかりです。
京都市立美術工芸高等学校として迎えた最初の夏、在校の1・2年生を中心とする生徒たちがamity_senseiの特別授業に参加しました。
amity_senseiによる授業は、iPadとApple Pencilによる手描きのイラスト制作に最適化された「Adobe Fresco(アドビ フレスコ)」アプリでイラストを描いた後、動きを付けてアニメーションに仕上げる体験型ワークショップでした。
Adobe Frescoは、まるで絵の具を使って紙やキャンパスに絵を描く感覚で、iPadとApple Pencilによるデジタルペインティングとデザインが楽しめるアプリです。App Storeから無料でダウンロードして試せることから学生にも人気です。
amity_senseiがこの日集まった生徒たちに出題したテーマは、「回転寿司のアニメーションをつくる」ことでした。
Adobe FrescoはApple Pencilによる水彩・油彩の多彩な表現ができるツールを数多く揃えるiPadアプリです。ウェブ検索で見つけた“お寿司”の画像を参照しながら、Adobe Frescoでデッサンから色塗りまでこなす段階を、amity_senseiは集まった生徒たちに向けて丁寧に指導します。
絵画の初心者にはそこそこハードルの高いと思われる課題を、美工の生徒たちが難なくこなす様子に筆者は圧倒されてしまいました。各自のiPadには、瞬く間に美しくリアルなお寿司の絵が描かれていきます。
ちなみにamity_senseiのYouTubeチャンネルでは、この日の特別授業で出題されたテーマと関連するふたつの動画「Adobe Frescoで水彩画を極める!! の巻。リアルすぎてびびる...。」、「ペンでなぞるだけで動く!! 新感覚なiPadアニメーション。」も公開されています。ぜひiPadとApple Pencilをお持ちの方は、amity_senseiのチャンネルに登録して、Adobe Frescoによるイラスト制作を深掘りしてみてください。