このページの本文へ

スマホだってウイルスに感染すること、知ってますか

2023年06月23日 09時00分更新

文● せきゅラボ編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

PCだけが標的ではない

 フィクションの世界では、コンピューターに被害をもたらすソフトウェアとして、「コンピューターウイルス」が扱われることが多い。巨大な細菌のようなイラスト風に描かれたり、突然PCが暴走したりといった、わかりやすい表現で用いられがちだ。

 そのようなイメージから、コンピューターウイルスに対して、「標的はPC」で、「わかりやすい被害がある」と考えている人も多いだろう。しかし、コロナ禍などでリモートワークが増加した結果、モバイルデバイスを標的としたサイバー攻撃が増えており、コンピューターウイルスもその例外ではない。

 また、それらのウイルスの挙動には、すぐに気づきにくいケースも多い。バッテリーの消費が激しくなる、アプリが頻繁に終了する、データ使用量が増えるなどだ。ほかにも、不審なポップアップ表示が出る、明らかに挙動が重くなる、再起動が繰り返されるなどもある。

 注意したいのは、ウイルスに感染していないにも関わらず「ウイルスに感染した」と表示させることで、金銭などを要求したりマルウェアをインストールさせたりする手口もあることだ。よって、警告画面が表示されても、そこに表示された指示に安易に従ってはいけない。

 スマートフォンはクレジットカードや交通系カードなどの決済機能も搭載するため、感染したときの被害は深刻となる。現代のコンピューターウイルスは、スマートフォンに対しても大きな脅威だ。

 また、そのような時代であるからこそ、「ウイルスに感染した」とユーザーを誤解させるようなサイバー犯罪があることも忘れてはならない。

セキュリティソフトは大前提、その上で行動にも注意

 スマホがウイルスに感染したか気になるのであれば、いくつか対策はある。まず、ウイルス対策などのセキュリティソフトをインストールしておくことが何よりも重要だ。

 その上で、感染した疑いがあるとなれば、まずネットワークへのアクセスを切断する。ネットワーク経由でスマホのデータが外部のサーバーなどに送信されるなどして、情報が漏えいする可能性があるからだ。

 その中には、パスワードなどの個人情報が含まれている可能性がある。そのため、もしウイルスの感染が疑われる場合は、サイトやサービスを利用するためのパスワードを変更する必要があるだろう。

 ウイルスの感染による被害がセキュリティソフトなどで対応しきれない場合、スマートフォンを初期化する方法もある。そのため、端末のバックアップは定期的に実施しておこう。

 もちろん、ウイルス対策のソフトを入れるだけで万全……とはならない。デバイス名やWi-Fiパスワードをデフォルトから変更する、OSやアプリは最新バージョンに更新しておく、不審なメールは開かない、提供元不明のアプリケーションやソフトウェアは不用意にダウンロードしないなども基本の対応になる。

 ウイルス対策ソフトなどで予防することは大前提。その上で、ウイルスの被害に遭わないようにインターネット利用時の行動に注意することや、感染した場合の症状を知ることなどが肝心だ。

 今回は、McAfee Blogから「スマートフォンがウイルスに感染している可能性を示す7つの兆候と対処方法」を紹介しよう。(せきゅラボ)

※以下はMcAfee Blogからの転載となります。

スマートフォンがウイルスに感染している可能性を示す
7つの兆候と対処方法:McAfee Blog

私達のスマートフォンには、連絡先をはじめ、ソーシャルメディアのアカウント情報や銀行の口座のログイン情報など、数多くの個人データが保存されています。現代に生きる私たちにとってスマートフォンは、仕事上のコミュニケーションからオンラインショッピングなどあらゆる場面で使用しており、必要不可欠な存在といえます。

しかしながら、パソコンと同様に私達のスマートフォンもコンピューターウイルスのようなマルウェアに感染する可能性があります。ウイルスはマルウェアの一種で、自ら増殖してシステム全体に拡散します。マルウェアは、スマートフォンの機能に影響を与え、最悪の場合はハッカーが金銭的な利益を得るためにユーザーの機密情報を漏洩させてしまう可能性もあります。

こちらの記事では、お使いのスマートフォンが感染する可能性のあるウイルスに関してと、ウイルスを特定し除去する方法について説明します。また、お使いのスマートフォンをウイルスから守るための方法もいくつか紹介します。

iPhoneやAndroid端末がウイルスに感染する可能性について

世界中で利用者が多いiPhoneとAndroid端末は異なるオペレーティングシステム(OS)で動作しています。そのため、それぞれのモバイルデバイスに影響を与えるウイルスや各オペレーティングシステムのウイルスに対する耐性が異なります。

iPhone のOSであるiOSは、ハッキングされる可能性はありますが、その構造からウイルスが侵入しにくい設計となっています。Appleのオペレーティングシステムは、アプリ間のやりとりを制限することで、ウイルスのデバイス内での移動を制限しています。しかし、もしiPhoneやiPadのロックを解除するために脱獄して微調整したり、第三者製のアプリをインストールしてしまうと、AppleのOSが設定したセキュリティ制限が機能しなくなります。そうなると、セキュリティ面が脆弱になってしまい、iPhoneユーザーはサイバー犯罪者に狙われるなど危険にさらされてしまうことになりかねません。

Android端末もサイバーセキュリティを考慮して設計されてはいますが、誰もがアクセス可能なオープンソースコードに依存しているため、ハッカーに狙われやすい対象となっています。また、Android端末では、Google Playストアで入手できない第三者製のアプリにアクセスすることができるので、この点についても不安が残ります。

主なスマートフォン向けウイルスの種類について

最近のサイバー犯罪者達は、スマートフォンに最先端の技術を利用した様々なサイバー攻撃を仕掛けてきます。以下は、スマートフォンが感染する主なウイルスです。

・マルウェア
ユーザーの情報を盗んだり、ユーザーの許可なくデバイスを制御するようなプログラムが含まれています。
・アドウェア
広告をクリックしてしまうと端末の情報にアクセスされてしまうプログラムです。
・ランサムウェア
ハッカーに身代金を支払わない限り、二度と端末にアクセスできなくなるプログラムです。また、ハッカーが写真などの個人データをもとに脅迫してくる場合もあります。
・スパイウェア
インターネットの閲覧状況を追跡してデータを盗み出したり、スマートフォンの機能に悪い影響を与えます。
・トロイの木馬
このタイプのウイルスは名前の通り、アプリの中に潜んでユーザーのスマートフォンやデータを操作したり、悪影響を及ぼしたりします。

なぜ、スマートフォンはウイルスに感染するのか?

スマートフォンもパソコンも、実は似たような方法でウイルスに感染します。以下では主な例を紹介します。

・安全性が証明されていないソースからのリンクや添付ファイルをクリックしまった場合。これらのほとんどは、電子メールやSMSを利用して配布されています。
・一見、何の変哲もない広告をクリックすると、安全性が低いウェブページに移動したり、デバイスにモバイルマルウェアをダウンロードしたりする場合があります。
・セキュリティ警告を無視して、不審なウェブサイトへアクセスする場合。
・通常、Apple App StoreやGoogle Play Store以外の安全が保障されていないソースから悪意のあるアプリをダウンロードした場合。
・公共のWi-Fiのような安全性が低いインターネット接続にスマートフォンを接続した場合 (マカフィーは、安全性が低いWi-Fiネットワークでの通信を暗号化し、安心して使用可能にする安全性の高いVPNを提供しています)

スマートフォンがウイルスに感染していることを示す7つの兆候

現在、スマートフォンがウイルスの標的となる理由はいくつかあります。以下の7つの兆候に注意し、デバイスが危険なウイルスに感染しているかどうかを検証してみましょう。

頻繁にポップアップ広告や新しいアプリが表示される

ポップアップ広告のほとんどは、あくまでマーケティングツールとして使われており、必ずしもウイルスを運んでくるというわけではありません。しかし、通常よりも頻繁にポップアップ広告を表示される場合、ユーザーのスマートフォンがウイルスに感染している可能性があります。

もしも、スマートフォン内にインストールした覚えのないアプリがある場合は決して開かないようにし、すぐにアンインストールしましょう。これらのアプリには、アプリを開いたり使用する際に起動するマルウェアが含まれている可能性があります。

デバイス自体が熱くなる

一般的にスマートフォンは、マルウェアに対応するように作られていません。万が一、誤ってマルウェアを含んだアプリをダウンロードしてしまうと、デバイスは従来の動作を継続するためによりハードに稼働しなければいけなくなります。そうなると、スマートフォンがオーバーヒートしてしまう可能性があるので注意しましょう。

スマホ内の連絡先に無作為にメッセージが送信される

もし、ユーザーのスマホ内の連絡先に載っている友達に、ユーザーが承認していない詐欺メールやソーシャルメディア上のメッセージを送信し、その中に疑わしいリンクを含むものは、ウイルスがユーザーの連絡先リストにアクセスした可能性があります。受信者がマルウェアをダウンロードしたり、他の人にリンクを転送しないように、早急に自分自身の携帯電話がハッキングされたことを知らせるのが最善策といえます。

デバイスの反応が遅い

もし、デバイスが異常にパフォーマンスの遅い場合は、スマートフォン内に異常があることを示唆しています。ダウンロードしてしまったウイルスをサポートするために、デバイスの動作が重くなることがあったり、見覚えのないアプリがストレージスペースの大半を占有していたり、ユーザーの目につきにくいバックグラウンド処理を実行することでスマートフォンの動作が遅くなってしまう可能性もあります。

アカウントに不正な請求がある

クレジットカードの請求や銀行口座の取引明細に見覚えのないものがある場合は、必ず追跡調査を行ないましょう。得体の知れないアプリやマルウェアが、知らないうちにユーザーのアカウントを使用してお買い物をしている場合があります。

過剰なデータ通信をする

データ使用量や電話料金が急激に増えている場合は疑いましょう。ウイルスがバックグラウンド処理を実行したり、犯罪目的でインターネット接続を使用してデバイスからデータを転送している可能性があります。

バッテリーの消耗が早い

バッテリーの消耗が異常に早い場合も注意が必要です。お使いのスマートフォンがウイルスに感染してしまった場合は、ウイルスに本来必要のない余計なエネルギーを使用しようとするため、バッテリーの消耗が早くなります。なお、この問題はデバイス上にウイルスがいる限り、続くでしょう。

スマートフォンがウイルスに感染しているかどうかを確認する方法

お使いのスマートフォンがウイルスに感染しているかどうか気になるところです。ウイルスが潜んでいるかを確かめるにはやはり調べるしかありません。スマートフォンにウイルスが潜んでいるかを調べる一番簡単な方法は、信頼性の高いウイルス対策アプリをダウンロードすることです。マカフィーモバイルセキュリティ(McAfee Mobile Security)アプリは、スマホを定期的にスキャンし、もしもウイルスなどの脅威を発見した場合は即座にブロックします。さらにはユーザーのスマートフォンに不審なアプリが接続されるのを未然に防ぎ、公共のWi-Fiなどの接続を保護します。

AndroidやiPhoneからウイルスを除去する方法

もし、iPhoneやAndroid端末でウイルスを検出した場合に、自分自身でできることがいくつかあります。

・マカフィーのウイルス対策ソフトのような過去に受賞歴のある優れたウイルス対策ソフトやモバイルセキュリティアプリをダウンロードすることで、既存のウイルスやマルウェアの場所を特定することができます。そして、何が問題なのか、何を駆除すればいいかを正確に把握できるようになり、今後どのようにデバイスを保護していけばよいかを知ることができます。
・スマホ内のアプリ一覧を徹底的に調べることで、全てのアプリが自分自身でダウンロードされたものかどうかを確認します。見慣れないアプリはすべて削除するようにしましょう。
・個人情報を保護するために、機密性の高いテキストメッセージは削除し、ブラウザの履歴を定期的に消去しましょう。ブラウザやアプリのキャッシュも削除してください。
・場合によっては、設定を工場出荷時の初期状態に戻すためにスマートフォンを再起動しなければいけない場合があります。この際、データが失われる可能性があるため、重要なデータ類は必ずクラウドにバックアップするようにしましょう。
スマートフォン内を整理した後、全てのアカウントに強力なパスワードを設定するようにしましょう。そして、McAfee True Keyのようなパスワード管理システムを使うことで面倒なパスワード管理は不要になり、簡単にパスワードを保護することができます。このシステムは、最も堅固な暗号化アルゴリズムを使用しているため、自分自身しか情報にアクセスすることができないようになっています。

スマートフォンをウイルスから保護する7つのポイント

スマートフォンのケアを始めることに遅すぎるということはありません。以下で紹介するヒントを参考にすることで、インターネットを安全に利用でき、スマホがウイルスに感染するリスクを軽減することができます。

・アプリは公式ストアなど信頼性の高いソースからのみダウンロードする。アプリをダウンロードする前に必ずレビューを読み、アプリがユーザーのデータをどのように使用するのかを理解しましょう。
・同じパスワードや類似したパスワードを使用せず、アカウントには強力で独自性のあるパスワードを設定する。これによって、SNSやオンライン銀行などユーザーが保持しているいずれかアカウントが侵害された場合でも、ドミノ倒し式での被害を防ぐことができます。
・リンクをクリックする前によく考える。何か怪しいと感じたらクリックするのはやめておいたほうがいいかもしれません。そのリンクに関する詳しい情報が得られて信頼性が証明されるまで、クリックするのは避けましょう。このような類のリンクは、電子メールのようなメッセージサービスでよく見られ、フィッシング詐欺である事が多いです。
・定期的にキャッシュを削除する。インターネットの閲覧履歴をスキャンし、何か疑いのあるリンクを削除しましょう。
・ブラウザにログイン情報を保存しないようにし、特定のブラウザを使用しない場合は毎回必ずログアウトする。これは、マルウェアが攻撃している際にログインしていないアカウントへのアクセスを阻むためです。
・オペレーティングシステムとアプリを頻繁に最新版にアップデートする。定期的に最新版にアップデートするということは、それまでのセキュリティ機能の上にさらに新たなセキュリティ機能が構築されることを意味します。これらのアップデートには時々、以前のバージョン時にあった特定の脅威に対応するために作成されたセキュリティパッチ(脆弱性などが見つかった際にそれらを修正するプログラム)が含まれている場合もあります。
・アプリが全ての権限を要求してくるが与えないようにする。代わりに必要な場合にのみ、特定のデータへのアクセスを許可するように設定が可能です。アプリがユーザーの情報にアクセスする事を最小限に抑えることで、ユーザーの安全性を保つことができます。

マカフィーモバイルセキュリティはスマートフォンの安全性を確保する最適な方法

マカフィーモバイルセキュリティ(McAfee Mobile Security)は、iPhoneやAndroid端末を問わず、スマートフォンの安全性を確保することを約束します。定期的にスマホをスキャンして何か不審な動きがないかを追跡するのに加え、当社のテクノロジーによって脅威が見つかった場合はリアルタイムで対応します。また、当社の包括的なツールでインターネット接続を保護し、安全なインターネット閲覧を可能にするので無駄な心配事がなくなります。私達が開発したこのアプリを使用することで、ユーザーの皆様のスマホとデータを常時、保護するのでご安心ください。

様々な脅威から自分や家族を守るためにも今すぐマカフィーモバイルセキュリティをダウンロードしましょう。

※本記事はアスキーとマカフィーのコラボレーションサイト「せきゅラボ」への掲載用に過去のMcAfee Blogの人気エントリーを編集して紹介する記事です。

■関連サイト

カテゴリートップへ