「arrows」「らくらくスマートフォン」といったスマートフォンで知られるFCNT、ジャパン・イーエム・ソリューションズ(JEMS)、両社を100%子会社として傘下に持つREINOWAホールディングスの3社は、東京地方裁判所に民事再生手続き開始の申立てを行なったことを発表した。
FCNTは、富士通の携帯端末事業を前身としており、富士通コネクテッドテクノロジーズ(および富士通モバイルコミュニケーションズ)として分社化後に富士通グループから独立。社名を変更していた。JEMSも、富士通グループの富士通周辺機の本社工場を母体に、社名変更、独立をしており、FCNT向けの端末製造・修理をはじめ、グループ外の開発・製造受託事業も展開していた。
なお、FCNTについては、複数の事業会社から、シニア向けSNSサービスなどのスマートフォンの利用に関連した各種サービスの提供を承継・支援する旨のスポンサー支援の意向表明を受けていることを公表。ただし、携帯端末の製造・販売については、具体的なスポンサー支援の意向が表明されていない中で事業を継続するのは極めて困難として、速やかに事業を停止することを現時点で予定している。また、修理・アフターサービスについても、同様に継続が困難な状況で事業を一旦停止する予定で、今後携帯キャリアを含む、関係各社と協議をするとしている。
一方、JEMSはエンデバー・ユナイテッド社を含むグループから、FCNT向け製造・修理事業を除く事業の承継・支援をするスポンサー支援の意向表明を受けていることが公表されている。
なお、NTTドコモでは「らくらくホン/らくらくスマートフォン」「arrows」といったFCNT製品について、アフターサービスと販売を継続すると発表している。