小池百合子東京都知事も応援
2035年までの目標達成に意欲
サービス開始に先立ち、ヒルトン東京お台場で開始式が行われ、株式会社ドコモ・バイクシェアの武岡雅則代表取締役社長と、小池百合子東京都知事が参列しました。
小池都知事は「都はCO2を排出しない“ゼロエミッション東京”を目指しまして、2035年までに都内で新車販売されます二輪車を100%非ガソリン化するということを目指しております。EVバイクの普及を進めるにあたりまして、まずは皆様方にその魅力を体感していただくということが一番だと思います」
「都は車両購入への補助と同時に、民間事業者と共同で、バッテリーのシェアリングサービスや、バイクのレンタルサービスなどの事業を実施をしていくところでございます。その取り組みの一環が、今日まずはお台場有明地区からスタートいたします、EVバイクシェアリングサービスでございます。前は2輪、後ろは1輪と、安定感があるものだと思いますし、安心してお乗りいただけるかと思います」と挨拶。
続けて「お台場には様々な施設がございます。このEVバイクでエリアの中を自由に移動し、風を感じながら街の織り成す魅力を存分に感じていただきたいと思います」と語りました。
武岡社長は、使い方を一通り紹介したうえで「ほかの交通機関と比べまして、CO2の排出を抑えながら移動することが可能となります。弊社はモビリティの進化に合わせて、地球にも健康にも優しいサスティナブルなシェアリングサービスを提供して参りたいと考えております」と事業について説明をしました。
その後に行なわれた会見で、小池都知事は「ゼロカーボンは世界の共通語になっております。その中で2輪車という世界においては、日本のシェアは大変高いものがあります。EV化を進めていくことによって、高いシェアと日本のものづくりへの信頼感、そして脱炭素に向けたモビリティの確保、そうした色々な面で総合的に進める。それが本日の開始式につながったと思います」と脱炭素社会実現に向けて、この事業に大きな期待をしていることを語りました。
それを受けて武岡社長は「東京都はかなり強くCO2削減を推進しています。そこに少しでも貢献できるように、またモビリティの色々な進化変化が起きる中で、このEVバイクは4輪の車だけでなく、バイクに置き換わるような期待や可能性を持ったモビリティになっています。EVバイクは最初は個人が購入するのは、なかなかハードルが高いので、こういうシェアリングのところから1つ1つ乗り慣れていただければ、便利さや地球への貢献を感じて、広く普及するきっかけになると考えております」と語りました。
電動キックボードと違うのは
着座して荷物が載せられる点
ということで、試乗してみました。電動のシェアリングサービスですぐに思い浮かぶのはキックボードですが、それと大きく異なるのは着座し、そしてうしろに荷物が載せられる点でしょう。
スタンドを上げて発進するわけですが、バイクの場合、スタンドを立てた状態でギアを入れるとエンストする仕組みになっています。しかし、このEVバイクはそのまま発進可能。ここはバイクと同様に、スタートできない仕組みにした方が望ましいと感じました。ちなみに、スタンドオフでは自立しないようです。
バイクの感覚でスロットルを回すと、高トルクゆえにハンドルがとられそうになったりも。それゆえ、スピードリミッターが設定されているのかと理解しました。最初は1とか2あたりで走り始めることをオススメします。
スクーターと似ているようで違うのがハンドリング。バイクよりも振動を拾いがちなのですが、車体の軽さも相まってクイックで実に面白いではありませんか。当然エンジンに起因する振動もありません。乗りながら「今後出てくるであろう、電動の原付バイクはこんな感じなのかな」と想像しました。
そして、新交通ゆりかもめ・お台場駅直結の「ヒルトン東京お台場」で借りて、ダイバーシティなどのお台場周辺の商業施設を巡り、そのままテレコムセンター方面までツーリング。有明へ行ってビッグサイトで返却したら、再び新交通ゆりかもめで帰宅するといった観光目的で使うのは確かにアリかなと。お台場には数ヵ所レンタルサイクルがありますが、それらと違い、あまり汗をかかずに移動できる、というのは実に魅力です。
ゼロエミッションとかカーボンニュートラルという言葉が先行しがちなEVの世界ですが、そういった難しい事はおいて、まずは楽しんでみよう、という提案のように感じました。お台場に来られた際は、一度体験してみてはいかがでしょう。