SamsungがBingに移行するという憶測が衝撃を呼ぶ
Samsungといえば、AndroidのGoogleとは蜜月の仲。だが、変化しない関係はない。New York Timesが検索とジェネレーティブAIの文脈でGoogle内部のプロジェクトを報じた記事で、「SamsungがGoogle検索からMicrosoftのBingへの移行を検討している」と報じたことが話題になっている(https://www.nytimes.com/2023/04/16/technology/google-search-engine-ai.html)。
SamsungもMicrosoftも、今回の記事に対してのコメントを控えているが、「Samsungが乗り換え検討中という脅威」によりGoogle社員はパニックになったとのこと。また、同紙ではGoogleがSamsungより受け取っている金額は年30億ドル(約4000億円)にも及ぶと見積もっている。もちろんGoogleの売上高全体を考慮すると決して大きな金額ではないが、Samsungのシェアは19.4%(2022年第4四半期、https://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS50146623)。全体ではAppleに次いで2位だが、Androidではトップメーカーだ。
AndroidでBingをデフォルトの検索エンジンにする――-ちょっと前なら考えにくい組み合わせだが、「ChatGPT」がもたらしたAIと検索分野への衝撃は大きい。変化のスピードに対応しようとするSamsungの戦略がここにあったとしても不思議ではない。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
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