IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は4月3日、同機構のウェブサイトリニューアルにより、一部コンテンツがリンク切れとなったことについて謝罪した。今後は重要度の高い事業について、全件を新しいURLへリダイレクトする。
リニューアルで多くのコンテンツが閲覧不能に
IPAは3月31日にウェブサイトのリニューアルを実施。サイト構成を見直したため、リニューアル前のコンテンツもURLが変更された。
一般にURLの変更を伴うリニューアルでは、ユーザーの混乱を避けるため、古いURLにアクセスすると新しいURLへのリンクを表示したり、自動で新しいページへ転送される仕組み(リダイレクト)を組み込むことが多い。
しかし、今回のケースでは閲覧数の多いコンテンツのみをリダイレクト対象としたため、対象外のページを利用していたユーザーは、IPAのサイトから新しいURLを自力で探し出す必要に迫られた。
さらに組織のサイトや資料でIPAのコンテンツを使うケースがIPA側の予想以上に多かったことも重なり、同機構はユーザーから多くの批判を浴びる事態となっていた。
IPAではユーザーからの指摘を受け、リダイレクトに関する方針を変更。今後は脆弱性対策情報や情報処理安全確保支援士など重要度の高い事業について、原則として全件を順次リダイレクト対象に含めるという。
なお、過去のコンテンツは、国立国会図書館のインターネット資料収集保存事業「WARP」からも閲覧可能だ。
IPAは、IT関連の国家戦略を技術面・人材面から支えるために設立された独立行政法人。経済産業省の所管で、「ITパスポート」などの資格試験やソフトウェアの脆弱性情報などを発信している。