Twitter最新武将ランキングは大河ドラマで大異変！ 4位は初回で消えたあの大名!!

Twitterトレンド解析リポート Vol.2「戦国武将」TOP100を発表!!

文●渡久地香緒里（エリアLOVEWalker総合研究所）

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

　Twitterトレンド解析システムによる解析リポートを公表していく、エリアLOVEWalker総合研究所リポート。第二弾のテーマは「戦国武将」だ。大河ドラマ『どうする家康』をはじめとするさまざまなコンテンツの影響で、いま大きな盛り上がりを見せる戦国武将の、2023年1～2月のTwitter上でのベスト100を発表した。

「戦国武将」ツイート数ランキングTOP10。右端の「共起語」とは、戦国武将名とともにつぶやかれたキーワード。共起語が複数つぶやかれることもある。ポジ／ネガ判定は、Twitterトレンド解析システムで独自にツイートの感情分析を行った結果だ

決め手は大河ドラマだが、4位に食い込んだのは初回で消えたあの大名！

　結果は、上位10位にランクインした戦国武将はすべて、2023年度のNHK大河ドラマ『どうする家康』に登場した武将となり、共起語（一緒にツイートされている言葉）も大半は『どうする家康』か、同作で該当武将を演じている俳優名となった。その順位も、ツイートランキングではおおよそ信長がトップのことが多いが、2023年1～2月では信長・秀吉を大きく離して「徳川家康」がトップと、大河ドラマの影響力を見せつけたかたちだ。

　そして4位に食い込んだのが、なんと「今川義元」。本来あまり人気がなく、また大河ドラマでも初回で退場した義元だが、後述のように他を圧する存在感・演技力によるものだろう。

　一方で、2位の「織田信長」、10位の「明智光秀」は木村拓哉さん主演の映画『THE LEGEND & BUTTERFLY』に関連したツイートが多く、特に「明智光秀」は同作での本能寺の変に至るまでの解釈と、光秀を演じた宮沢氷魚さんの演技を称賛する声とともに言及されている。

『どうする家康』登場武将が制覇したTOP5

　ツイート数でTOP5に入った武将を、詳しく見ていこう。1位を制したのは、『どうする家康』の主役を飾る「徳川家康」。ツイート数は55万9,048件で、多くのユーザーが『どうする家康』の感想と絡めて人名をツイートしている。そのため、共起語としては『どうする家康』に次いで同作で徳川家康を演じる松本潤さんの名前が多くツイートされている。また、物語の序盤に登場する家康生誕の地・愛知県岡崎市にも注目が集まっている。

●NHK大河ドラマ『どうする家康』
https://www.nhk.or.jp/ieyasu/

徳川家康像（狩野探幽画、大阪城天守閣蔵）

徳川家康生誕の地・岡崎城。岡崎公園内には大河ドラマ情報館も併設されている（写真： Evelyn-rose　CC BY 1.0）

　2位は「織田信長」。ツイート数は13万1,446件。前述のとおり、これも大河ドラマ『どうする家康』では岡田准一さんが演じ、その魔王ぶりが好評を博している。また、同作だけでなく、木村拓哉さんと綾瀬はるかさんが織田信長とその正室・帰蝶に扮した映画『THE LEGEND & BUTTERFLY』が1月27日から上映されており、予告編などの関連ツイートが拡散されるなど、映画・ドラマ・アニメ・ゲームなど多岐にわたるサブカルチャー作品に登場している。

●THE LEGEND & BUTTERFLY
https://legend-butterfly.com/

織田信長像（狩野元秀画・長興寺蔵）

　3位は家康、信長と並ぶ戦国三英傑の一人「豊臣秀吉」。ツイート数は7万5,669件。大河ドラマ『どうする家康』ではムロツヨシさんが演じ、人当たりの良い中に怖さを潜ませる演技が評判を呼んでいる。

重要文化財『豊臣秀吉像』（部分）（狩野光信画・高台寺蔵）

　そして4位は“海道一の弓取り”とも呼ばれた駿河の大名「今川義元」だ。ツイート数は4万7,334件。大河ドラマ『どうする家康』では、回想シーンはその後もあるものの、基本的には「桶狭間の戦い」を描いた第一話だけの出演だった。しかし、義元を演じた狂言師の野村萬斎さんが、非常に強く印象に残る演技を見せたことが、3英傑に続く4位にランクインした大きな要因だろう。なお、作中で萬斎さんが披露した兵の士気を高めるための舞は、大河ドラマのTwitter公式アカウントがフルバージョンの動画を公開。5,500RTを記録している。

歌川国芳による、今川義元を描いた浮世絵『太平記英勇伝 稲川治部太夫源義基 今川義元』

　5位は徳川四天王の一人、“東国無双”として知られる「本多忠勝」。ツイート数は3万6337件。『どうする家康』では山田裕貴さんが演じており、多くの女性ファンを獲得している。また、誕生日が太陽暦では3月17日ということもあり、多くの誕生日を祝福するツイートや、記念日系のアカウントによる紹介が多数投稿された。

紙本著色本多忠勝像（良玄寺所蔵・千葉県立中央博物館大多喜城分館保管）

気になる戦国武将ツイートランキングTOP100

　11位以下は表を参照。TOP100でも、大河ドラマ関連で徳川家の武将が上位にランクインするが、ほかにもさまざまな要因でツイート数が増えた武将が並ぶ。

戦国武将ランキング11位～100位。横浜流星さん主演の舞台「巌流島」が上演されたため、「宮本武蔵」「佐々木小次郎」が11位と13位にランクインしている。また、18位の「浅野長政」は石田三成のパロディアカウント（@zibumitunari）による「バイトテロ」をネタにした投稿で名前が上がり、ツイート数が増加した。そのほか、30位の「支倉常長」は中公新書『日本語の発音はどう変わってきたか』の話題に関連し、姓の発音が「ふぁせくら」だったことがヨーロッパ側の史料で明らかになったことが話題を呼んでいる

　なお、「Twitterトレンド解析システム」は、角川アスキー総合研究所が2015年に、東京大学生産技術研究所喜連川・豊田研究室と、アジア圏で唯一Tweetデータの全量を取り扱うことができるNTTデータ、そしてTwitter Japanと共同で「Twitterトレンド解析システム」を開発。当社が持つエンターテインメント用語辞書（200万語以上）に収録されたワードをもとに、日本国内でのエンターテインメント分野に関するTweetを対象にした解析を行っている。

　解析内容としてはTweet内でのワード出現傾向の分析に加えて、Tweetテキストを対象にした投稿者の推定属性情報（NTTデータ提供）や、各種統計データなどを組み合わせた分析などを行っており、報道機関や、企業・自治体等に幅広く活用されている。「Twitterトレンド解析システム」によるTwitterのリアルタイムな集計結果は、「ついラン」（https://tsuiran.jp/）でも見ることができる。

　今回の集計の詳細は以下のとおり。

集計期間 ：2021年12月1日～2022年11月30日
解析対象 ：全国温泉地名（628ワード）を含むツイート
抽出件数 ：167万4,896件（上位100位までの総ツイート数）

※上記集計期間中、「Twitterトレンド解析システム」にて取得したツイート4億9,670万7,843件の中から、上記調査対象ワード（628ワード）を含むツイート264万8,254件を抽出し、ツイート数順にて100位までのランキングを作成した。

あふれる戦国愛が生放送番組を生み出した！

【激論】三方ヶ原の戦い…家康はどうする“べき”だった！？【戦国LOVEWalker #01】

　そしてこのたび、昨今の戦国関連の話題盛り上がりや、昨年12月23日のウォーカームック『戦国LOVE Walker』の発売を記念して、戦国愛あふれるメンバーが「熱く」ときには「激しく」戦国愛を語る番組が誕生した。

　毎回、戦国時代の様々な「戦」や「事件」などの出来事をピックアップし、その背景や狙いなどはもちろん、「もしこうだったら...」みたいな「IF」までを好き勝手に議論しあいながら、トークバトルを繰り広げる。初回は4月5日（水）20時から。【激論】三方ヶ原の戦い…家康はどうする“べき”だった！？【戦国LOVEWalker #01】をぜひご覧ください。

■関連サイト

この記事の編集者は以下の記事もオススメしています