ソフトバンクは2月23日、小学生の子供とその親を対象とした「親子で一緒に学ぼう!スマホデビュー体験教室」を東京都内で開催した。
インターネットの便利さと怖さを
親子で話し合いながら学べる
このイベントはベネッセコーポレーション(ベネッセ)が監修したコンテンツを活用しながら、スマートフォンを利用する際のルールや、SNSなどでトラブルを回避する方法などを身に着けてもらうことを目的としたもの。シニア向けのスマートフォン教室はこれまでにも多数開催されているが、ソフトバンクが親子に向けたスマートフォン教室を実施するのは今回が初めてだという。
会場では専門の講師が登壇。子供がスマートフォンを持つデビュー時期が小学生という割合が5割を超えていること、年々低年齢化が進んでいることを説明した。だがスマートフォンはインターネットにつながるデバイスでもあり、上手に使えば便利で楽しい一方、ここ最近SNSへの投稿動画を機に発生した問題の事例を挙げ、使い方によってはトラブルの元となり、人に迷惑をかけたり犯罪に巻き込まれたりする可能性もあるという。
そうしたトラブルを防ぐ方法の1つとして挙げられたのはフィルタリングの適切な設定で、会場では具体的なフィルタリングの使い方や設定の仕方について説明がなされた。そしてもう1つ、より重要なのは家庭内でスマートフォンを利用する上でのルール作りをすることだと講師は説明している。
そこで用いられたのがベネッセとソフトバンクが作成したアニメ動画である。主人公がスマートフォンの利用でトラブルを起こす動画を視聴してどのような行為がトラブルにつながるのかを親子で話し合い、個人情報やSNSがどのようなものであるかや、個人情報をSNSに投稿することの危険性、そしてどのような情報が個人情報に当たるのかなどを学んでいた。
その後はソフトバンクが提供する、スマートフォンデビューする上で知っておきたい知識を身に着ける「全国統一スマホデビュー検定」を親子で一緒に体験。さらに「スマホデビューお約束リスト」を親子で話し合いながら作成するなど、親子で話し合いながらルールを決める点に重点を置いたイベントとなっていた。
このイベントを担当するソフトバンクの営業第一本部 戦略統括部 スマホAD推進部 関東スマホ推進課 課長の宮田祥太朗氏によると、親子でのスマートフォン教室を実施したのは、同社が実施しているロボット「Pepper」を用いた小学生向けのプログラミング教室がきっかけであり、イベント内で親から子供のスマートフォンの利用に対する関心や相談が多くあったことから、シニア向けのスマートフォン教室のノウハウを活用して今回のイベントを企画するに至ったとのことだ。
その中で特に重点を置いたのは、親子でコミュニケーションを取りながらルールを決めていくことだと宮田氏は話す。スマートフォンの使い方に関しては子供の方が知識が豊富なことが多く、親側の知識で一方的にルールを決めてしまうことが子供側の不満を高めトラブルにもなり得ることから、双方が話し合って満足いく内容でスマートフォンデビューを果たすことを重視しているとのことだ。
また今回のイベントではスマートフォンのマナーだけでなく、「PayPay」を用いて親子でのキャッシュレスによる送金を体験する機会も設けられていた。その理由にはスマートフォンの普及に伴い、キャッシュレスでお小遣いを渡したいというニーズが増えてきていることがあるという。
実際PayPayなどは、残高や履歴を確認できるし、限度額を設定できるなど使いすぎを防ぎやすいことから、子供にも安心して使わせやすくニーズが高まっているとのこと。その一方で送金の仕方が分からないという人も多いことから、利用のきっかけ作りとしてPayPayの利用体験も盛り込むに至ったと宮田氏は話している。
なお今回のイベントは申し込み数が非常に多く、盛況だったとのこと。今後の開催予定は未定だというが、ニーズは大きいだけにソフトバンクショップなどを用いた継続的な開催も期待されるところだ。