そして、今回試用した構成のビデオカードはRadeon RX 7900 XTX搭載モデルだが、こちらはリファレンスデザインとなる。そのため、吸気も排気もPCケース内で行われる。
3連ファンで冷却性能は高められているが、そのぶんPCケース内温度の上昇に気を付けたいところ。とはいえ、背面のPCケースファンと天板部のラジエーターファンにより熱はすばやく輩出されるため、こういったタイプのビデオカードでも安心して利用できる。
排気のことばかりを語ってしまったが、当然ながら吸気もしっかり行われている。もちろん、排気ファンだけでもPCケース内の熱を逃がせるが、吸気ファンがあればその効率は大きく向上する。
これは荷物を引っ張るだけではなく、うしろからも押してやれば移動がラクになる、というのと同じくらいシンプルな話だ。空気抵抗が大きくなる吸気を補助してくれるので、より大きな風量がPCケース内を通り抜けられるようになる。
一方で、これだけPCケースファンが多いと、普通はマザーボードの配線が大変だし、ケーブルも目立ちやすくなることも。場合によってはマザーボード上のファン端子が足りなくなることもあるだろう。
しかし、Define 7にはPCケースファンのハブがある。最大で3基の4ピンPWMファンと最大6基の3ピンDCファンを接続できるため、マザーボードに負担をかけることなく増設できる点がありがたい。ハブは裏側の天面付近にあるため、すっきりケーブルレイアウトできるところもいい。
PCケースの機能をフルに活かし、見た目にも性能面にも配慮した高レベルな組み立てになっている点が、Premium-Line Z790FD/D5の魅力と言えるだろう。