見えないところまで美しく
サイコムのBTOパソコンは組み立て技術の高さが魅力だが、Premium -Lineシリーズでもそれは健在だ。Premium-Line Z790FD/D5はガラスパネルではないので内部が見えないものの、それでもキッチリ仕上げてくるあたりがさすがと言える。
ケーブルを極力目立たなくする裏配線は美しい見た目だけではなく、PCケース内の無駄のないエアフローにも貢献している。
PCケース内の温度が高くなると冷却効率が落ち、ファンが高回転になりやすい。すると、CPUやビデオカードの温度に変化はなくても、騒音が大きくなってしまう。これを防ぐには、熱くなった空気をすばやく入れ替えればいいわけだ。
この入れ替え効率を上げるためには、最適なエアフローが求められる。そんな理由もあり、ガラスパネルを使っていないPCでも、裏配線にこだわった組み立てをしているのだろう。
CPUクーラーは簡易水冷モデルのCelsius S24を採用。240mmラジエーターは天板部に搭載し、CPUから出た熱を熱だまりのできやすい天面から排出できる。そのため、PCケース内に熱を拡散させないというメリットもある。
ビデオカードやマザーボード、SSDなどから出た熱もPCケース上部に集まってくる。ゆえに、簡易水冷クーラーのファンはラジエーターを冷やすだけではなく、PCケースファンの役割も兼ねている。熱はPCケースの上部にたまりやすいだけに、ラジエーターの天板装着は理にかなっていると言えるだろう。