現役高校生、卒アルに何を求める?
間もなく卒業シーズン。卒業シーズンといえば、卒業アルバム。
卒業アルバムメーカー国内大手のダイコロが、現役高校生男女 200 人、高校生の子どもを持つ保護者 世代の男女 200 人を対象に、卒業アルバムに関する調査を実施した。
コロナ禍の生活が続き、卒業アルバムの写真が「マスクばかりになりそう」と不安を感じたり、「卒アル映え」を重視し、写真の加工をいとわない現役高校生の思いが明らかになるなど、興味深い調査結果となっている。以下より、調査結果を抜粋して紹介する。
マスクをした写真ばかりになりそう……生徒の心配
まずは、「現役高校生が卒業アルバムで不安に感じること」というテーマ。
複数回答可方式で「写真写り(46.5%)」や「購入しても見るのがおっくうになりそう(12.0%)」という回答が集まる中、不安に感じることの1位となったのは「マスクをした写真ばかりになりそう」の59.5%、次いで「コロナ禍の学生生活で写真が少なくなりそう」の50.0%だった。
コロナ禍も3年を超え、マスクを着用する人の姿もすっかり日常の風景となったが、やはり思い出として度々見返したい卒業アルバムにおいては、マスクで顔がよくわからないのは寂しいもの。コロナ禍の事情をはっきりと反映した結果となった。
生徒は加工したいが、保護者は加工してほしくない
続いては、「現役高校生の自分の卒業アルバムへの希望」というテーマ。
こちらも複数回答可で、89.0%が「事故画(写りの悪い写真や目をつぶってしまった写真など)を避けたい」、65.0%が「卒業アルバムの“映え”を『意識したい』」と回答。そして、41.5%は「写真はアプリで加工したい」と回答している。
SNSの加工機能や写真加工アプリは、若年層を中心に、いまや当たり前に受け入れられているカルチャーだが、その影響は卒業アルバムにも波及しているようだ。
なんとも令和らしい結果だが、保護者がこれを是としているとは限らない。同調査では、保護者の78.5%が、子どもの写真を「加工してほしくない」と回答している。
さらに詳細に調査結果を見ていくと、卒業アルバムの写真について、現役高校生の78.5%は「アプリで加工した写真のみが残るのは避けたい」と回答しており、57.5%は「アプリで加工する前後の写真を両方残しておきたい」と回答。“映え”を意識した加工写真も残したいが、リアルな姿も思い出としては貴重……複雑で絶妙な心情が浮かび上がってくる。