近年、AI(人工知能)が注目を集めています。
その中でも特に話題に上がっているのが、OpenAIが2022年12月にリリースした自然言語処理のAI「ChatGPT」です。
それから1ヵ月後、マイクロソフトがOpenAIへ100億ドル(約1兆3000億円)の投資を検討しているという噂をBloombergが報じました。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-10/RO90TAT0G1KX01
マイクロソフトは2019年にもOpenAIに10億ドルの投資をしていますが、今回はケタがひとつ違います。
この噂が事実なら、その判断の裏にはChatGPTの存在があったことは間違いないでしょう。マイクロソフトはさっそく自社サービスのBingにChatGPTの機能を組み込もうとしているようです。
マイクロソフトを熱狂させたChatGPTとは
ChatGPTは、OpenAIのWebサイトで公開されている質問応答型のチャットボットAIです。現在、サインアップすれば誰でも無料で使用できます。
チャットボットと言えば、今までもAmazonの問い合わせサポートチャットなどで実用化されていましたが、できることは限られていました。
ChatGPTは人間のような自然な受け答えをしてくれますし、何を質問してもおおむね的確に回答してくれます。ただ質問に答えるだけではなく、何かをやってくれと依頼すれば、依頼に忠実に従って結果を返してくれます。
たとえば、物語を作ってくれます。以下の例では、ちゃんと“子供向け”という注文に則した内容で生成されています。内容の修正を依頼すれば、それを反映した内容で作り直してくれます。
ChatGPTで「小学生の子供に向けて楽しい物語を作ってもらえますか。男の子と女の子、それから子猫が出てくる物語がいいですね。」と結城がお願いすると物語を作ってくれました。その続きもあります。添付画像はそのやりとり。驚きます。
— 結城浩 (@hyuki) December 1, 2022
ChatGPThttps://t.co/2098nVpzmppic.twitter.com/h4N2PIMhEr
ビジネスメールの作成を依頼すれば、指示した内容に沿って適切な文章を生成してくれます。
ChatGPT、ビジネスメール書くの苦手過ぎて精神に異常をきたすマン(俺)に革命起きるかもしれない pic.twitter.com/xJpeidTA8s
— nmk 新作CD2枚!冬コミ30日(金) M-38a🐍🐸 (@maji_nameko) December 2, 2022
Webアプリなどのプログラムコードを生成させることさえ可能です。
今話題のChatGPTさんにTwitterっぽいWebアプリをReact/TypeScripで実装してもらいました。完成したものはこちら。アイコンの画像だけ手動で自分のにリンク入れ替えましたが、それ以外は全部AIが実装してくれました。https://t.co/1jB8oyrhLMpic.twitter.com/D7yse1GSmc
— いとひろ (@itohiro73) December 3, 2022
ChatGPTの内部では、GPT-3というOpenAIの言語AIの技術が使われています。
2020年にリリースされたGPT-3は、Web上から収集された45TBもの膨大なテキストで学習させたことで、膨大な知識を獲得しました。
サードパーティの開発者はGPT-3のAPIを利用して、アプリケーションを開発できます。はたしてGPT-3を使ってどのようなAIアプリを作ればキラーコンテンツになるのか、試行錯誤が続いていました。
そんな中、OpenAIは自らChatGPTをリリースして、チャットボットこそAIに適したキラーコンテンツの1つの形であることを示しました。
というのも、自然言語で入力して、自然言語で応答するチャットボットは、人間同士がコミュニケーションするのと同じ方法でやりとりできるので、一番自然なインターフェースであるからだと言われています。
ChatGPTのユーザー数はリリース後わずか5日間で100万人に達しました。
Everyone’s heard that ChatGPT grew to 1 million users in 5 days.
— Contrary Research (@Contrary_Res) January 4, 2023
But it’s also probably costing OpenAPI ~$100K PER DAY to run it.
Let’s talk about the hidden costs of API-based business models… pic.twitter.com/HdoshhEUWB