株式会社 日立製作所
ダイナミックサプライチェーンの実現に向け、ESG調達支援やレジリエンス強化などサービスを順次拡充
株式会社日立製作所(以下、日立)は、これまで85,000社以上のお客さまの受発注業務などの企業間取引を支えてきたSaaS型クラウドサービス「TWX-21」を、組織横断のデータ活用を支援するサプライチェーンプラットフォームとして進化させ、市場ニーズやビジネス環境の変化に素早く対応するダイナミックサプライチェーン*1の実現をめざします。
第一弾として、サプライチェーン全体をデジタルツインでサイバー空間上に再現して市場の需要変動にあわせた生産や出荷などの計画立案を支援する「サプライチェーン最適化サービス」を強化し、「TWX-21」の新サービスとして、12月6日より提供開始します。また、2023年3月をめどに「TWX-21」のサービス体系を刷新し、これまで提供してきた各種サービスを、お客さまがより選択しやすい用途別に統合します。
今後、このたび25周年を迎えた「TWX-21」を、サプライチェーン全体のデータを活用して価値創出を実現するプラットフォームへと強化していきます。ESGを考慮したパートナー選定を支援するサービスや、有事による供給網への影響を最小限にとどめるレジリエンス強化を支援するサービス、企業間で各種情報を共有するオープンコミュニティを開設してビジネスの活性化を支援するサービスなどを順次追加し、お客さまの企業価値の向上やDX(デジタルトランスフォーメーション)の実現を支援していきます。
*1 ダイナミックサプライチェーン:需要や供給への影響を捉えて変動するサプライチェーンのこと。人々の価値観、社会の変化や自然災害、パンデミックなど想定外のリスクに対応するために、顧客や市場起点で素早くサプライチェーン全体が協調・同期する仕組み。
■背景
近年、企業は環境や社会への配慮、健全な管理体制により持続可能な発展をめざすESG経営が求められています。また、自然災害やパンデミック、紛争などさまざまな要因で、部品調達や物流で混乱が発生するなど、企業活動に大きな影響を与えており、予期しないリスクにも対応できるサプライチェーン全体の強靭化が課題になっています。
「TWX-21」は、1997年の提供開始以降、25年にわたり企業間取引を支援するクラウドサービスとして、国内外の多くのお客さまが利用してきました。今回、社会の不確実性やESG意識の高まりに対応するため、サプライチェーン全体のレジリエンスとアジリティの向上を支えるダイナミックサプライチェーンの実現に向けて、「TWX-21」を強化します。
■サプライチェーンプラットフォームの実現に向けた取り組み
1. 「サプライチェーン最適化サービス」を強化し、サプライチェーン全体における過剰在庫や欠品を削減
2019年10月に販売開始*2した「サプライチェーン最適化サービス」を強化し、12月6日より、「TWX-21」の新サービスとしてラインアップに追加します。本サービスは、サプライチェーンをサイバー空間上で再現し、高速シミュレーションにより、市場の需要変動に連動して常にお客さまのサプライチェーン全体を俯瞰した最適な計画立案を可能にするクラウドサービスです。
今回の強化で、従来、生産、物流、販売の領域を中心に取り揃えていた各種機能を、調達までサポート範囲を拡大し、サプライチェーン横断でのシミュレーションの本格適用が可能となりました。これにより、現実世界では把握困難な日々の需要変動に応じた計画立案・実行が可能になり、拠点や企業を跨いで「欲しいモノを、欲しい時に、欲しい場所に、欲しい分だけ」を実現し、過剰在庫や欠品の削減、有事の迅速な意思決定などを支援します。
*2 お知らせ(2019年10月11日)「高速シミュレーションにより、サプライチェーン全体で需要変動に即応する計画を自動立案する「サプライチェーン最適化サービス」を提供開始」https://www.hitachi.co.jp/products/it/bigdata/whatsnew/sco_20191011.html
2. 業務の効率化や高度なサプライチェーンデータ利活用に向け、サービス体系を刷新
調達・購買業務のさらなる効率化やデータ利活用による新たな価値を提供するため、今年度中に「TWX-21」のサービス体系を刷新します。
具体的には、「TWX-21」でこれまで提供してきた各種サービスを用途別に統合し、パートナー選定から契約まで支援する「ソーシングサービス」、購買から支払いまで支援する「プロキュアメントサービス」、企業間取引における業務改革を支援する「サプライチェーンコラボレーションサービス」、企業間の多様なデータ方式の連携を支援する「データ連携サービス」に分類し、今回新たに加わった「サプライチェーン最適化サービス」と合わせて、5つのサービス分類に整備します。これにより、お客さまは業務課題に対して、サービスをより選択しやすくなるほか、サービス間のデータ連携を加速し、ダイナミックサプライチェーンの実現に向けた継続的な機能強化による価値をより享受しやすくなります。
■今後の展開
「TWX-21」がこれまで培ってきた調達・購買業務に関する豊富な企業間取引のサービス基盤をベースに、ESGを考慮したパートナー選定をデータに基づき支援する機能と、有事により供給網が寸断されたときの影響を最小限にとどめるレジリエンス強化を支援する機能を「ソーシングサービス」に順次追加する予定です。
さらに、「TWX-21」が持つ豊富な顧客基盤をベースに、お客さまの要件に応じて日立グループのそのほかのサプライチェーン関連サービスと組み合わせて提供することで、コンサルティングサービスなどの上流からデータ基盤整備までワンストップでサプライチェーンの高度化を支援します。
■「TWX-21」について
日立の「TWX-21」は、Lumada*3ソリューションの一つであり、85,000社以上のお客さまにインターネット上での企業間取引の場を提供してきたクラウドサービスです。日立は、TWX-21のサービス基盤上で企業間活動に関わる業務別、役割別、利用者別に応じたきめ細かなアプリケーションサービスを提供します。
https://www.twx-21.hitachi.ne.jp/?pr1206
*3 Lumada:お客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速するための、日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション・サービス・テクノロジーの総称。
■関連リンク
サプライチェーン最適化サービス
https://www.hitachi.co.jp/products/it/bigdata/service/sco/index.html?pr1206
■日立製作所について
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。金融・官公庁・自治体・通信向けITサービスやお客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、産業流通、水インフラ、ヘルスケア、家電・空調システム、計測分析システム、ビルシステムなどの幅広い領域でプロダクトをデジタルでつなぐ「コネクティブインダストリーズ」と、自動車・二輪車の分野で先進技術を提供する「オートモティブシステム」の事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。グリーン、デジタル、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は10兆2,646億円、2022年3月末時点で連結子会社は853社、全世界で約37万人の従業員を擁しています。
詳しくは、日立のウェブサイト( https://www.hitachi.co.jp/ )をご覧ください。
■本件に関するお問い合わせ
株式会社日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 マネージドサービス事業部
お問い合わせフォーム:http://www.hitachi.co.jp/it-pf/inq/NR/
以上