キヤノンは11月29日、アクシス製ネットワークカメラをAIカメラ化する「AIアクセラレーター AS-AN11」および、専用の映像解析アプリケーション「侵入検知」「駐車検知」「映像変化検知」の3種類を発表した。価格はいずれもオープンプライスで、12月上旬より順次発売する(駐車検知、映像変化検知は2023年1月中旬)。
本製品は、アクシス製ネットワークカメラをAIカメラ化するためのmicroSDカード型ハードウエア。カメラ本体に挿入し、専用映像解析アプリケーションをインストールすることで、AIによる映像解析を容易に実現する。これにより、解析専用のサーバーやクラウドが不要となり、初期投資やランニングコストを抑えたシンプルなシステムを構築できるという。また、新規設置のカメラのほか、既設のカメラにも対応する。
併せて発売する専用映像解析アプリケーションは「侵入検知」「駐車検知」「映像変化検知」の3種類。
侵入検知は、頭部から人物を検出することで、人物の指定エリアへの侵入を検知できる。ヘルメットや帽子を被っていても人物検出が可能で、頭部から足元の位置も推定できるため、生産現場・物流倉庫などで足元が見えない場合でも高い検知率を発揮するという。また、パトランプや投光器と連携させることで、立ち入り禁止エリアへの侵入を警告するなど、セキュリティー強化が可能。
駐車検知は、指定エリアに駐車した車両の有無や、一定時間を超える長時間駐車を検知できる。駐車状況をリアルタイムに確認可能なため、誘導スタッフは空いているエリアへのスムーズな案内ができるほか、人員配置やオペレーションの簡素化にも繋がるという。また、駐車禁止場所では、検知した結果をパトランプやメールで警備員や施設管理者に通知し、速やかに対象車両へ対応することが可能になる。
映像変化検知は、基準となる元画像を学習し、映像の変化を検知できる。生産現場では、装置の稼働を妨げる人や物などを検知して通知する。また、スーパーマーケットでは特定の商品コーナーの欠品状態を通知したり、倉庫内では通路上への荷物の置き去りを通知するなど幅広いシーンで利用可能。