アルコール16%のビールを炭酸水で割って飲む
楽しみ方は無限大! サントリーのまったく新しい「ビアボール」で自分好みのビールをつくってみたよ
2022年11月24日 17時00分更新
ビールが生まれたのは紀元前4000年よりも前と言われています。太古の昔からビールは人間の生活に寄り添ってくれているわけです。時は令和4年。日本のビールの常識を覆す商品が登場しました。なんと、“炭酸水で割って”おいしくいただけるビールだというのです。
サントリーから「ビアボール」新発売
炭酸水で割って自分好みのビールをつくれる
サントリーは、炭酸水でつくる自由なビール「ビアボール」の家庭用小瓶を11月15日から全国で販売開始しました。334mの小瓶で、希望小売価格698円。アルコール度数は16%です。
じゅ、16%……! ビールとしては驚きのアルコール度数ではないですか。サントリーがこれまでつくってきたビールの中で最高のアルコール度数です。炭酸水で割って自分好みにつくるようになっているのですね。
気になるのは割り方の配合。サイトリーの推奨はビアボール1に対して炭酸水3。氷も加えてつくります。この配合だとアルコール度数4%くらいに。
ビアボールをすでに店頭で目にして気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 斬新な商品だからこそ気になることがたくさん。「いったいどんなお味?」「ビールっぽくなかったらどうしよう?」「食事に合うかな?」……。
案ずるより飲むが早い。毎日の食卓にビールは絶対に欠かさないわたしナベコが、グビッといってみました!
用意するのは、ビアボールの他に、炭酸水と氷。ビアボールと炭酸水はあらかじめキンキンに冷やしておいたほうがいいです。
まずはグラスに氷を“ギッシリ”入れましょう。山盛りになるくらいが理想的です。
そこに、炭酸水を注ぎ入れます。1:3のオススメの配合にするならば、炭酸水はグラスの7割くらいまで。
炭酸水とビアボールの順番が逆では? と思った人もいるのでは。そうなんです。ハイボールをつく場合、お酒→炭酸水の順番で注ぐのが一般的です。しかし、ビアボールの場合は、炭酸水を先に入れたほうが香り立ちが良いそうですよ(ビアボール→炭酸水の順番でもおいしくいただけます)
そして、ビアボールを開栓。
そ~っと、なるべく静かに、グラスの上まで注ぎ入れます。
マドラーで軽く1回混ぜる。
これで完成。
見た目は一般的なビールより薄めに見えますが、クラフトビールなどでおなじみのエールビールのような、華やかな醸造香が立ってます!! いいか・お・り。
いただきます!!
お~~、麦芽の旨みやコク、炭酸のシュワシュワ感が相まって、これは間違いなくビール! 1:3で割ったためアルコール度数は4%くらい。いつものビールよりはアルコールが低く、爽やかで軽い飲み心地です。
飲む前にあった「ビールっぽくなかったらどうしよう?」という不安は消し飛びました。飲んで分かる、ビールの旨み。薄める前のビアボールが濃密だからこそ、炭酸水で割ってもビールとしてのおいしさが保てるのですね。
今回は1:3で割りましたが、ビアボールを多めにしてさらに濃い飲み方にしたり、反対に、炭酸水の割合を多くしてアルコール度数薄めにしたりするのもアリ。自分好みにビールをアレンジできるってスゴイことでは!
“完成形”ではないビールの新しさ
お酒を炭酸水で割るって、ハイボールやジンソーダみたいではないですか。最近人気の「レモンサワーの素」でつくるレモンサワーも炭酸割りですよね。実はここ数年、家飲みのシーンにおいて炭酸割りでお酒を楽しむ人が増えてきたそうです。コロナ禍における家飲みの増加に加えて、炭酸割りであれば自分の好みのアルコール度数にできるため、多様化した生活スタイルに合わせやすいメリットがあります。
ビールの場合、缶ビールにしろお店のビールにしろ、完成されたものとして提供されるため、アルコール度数を自分で調整できるわけではないですよね。また、ビールが「苦い」など自分好みではないと感じてしまったら、そこに手を加える余地はありません。
ビアボールが新しいのは、アルコール度数を自分好みにできる点。完成形ではなく“自分でつくる”というのがかえって新しいとは、サントリーさん、逆転の発想ですね。
マーケティング担当者である、サントリー株式会社 ビールカンパニー マーケティング本部 イノベーション部 佐藤勇介さん
「『ビアボール』を通じて、ビールの新しいおいしさ、楽しさをご提案することで、ビール市場の活性化とともに、お客様がワクワクするような“お酒の世界”をつくっていきたいです」
また、従来は「ビールは冷たいうちに急いで飲まないと」と焦ってしまっていた人も、ビアボールであれば氷で冷たさが持続するので自分のペースで飲み進められます。これも家飲みでうれしいポイント。
もちろん、品質にも自信あり。
開発担当である、サントリー株式会社 ビールカンパニー生産研究本部 商品開発研究部 岡島高穂さん
「今回の開発は、これまでにない本当に新しいチャレンジでした。発酵工程でアルコール度数を16%まで高める難しさを乗り越え、炭酸水でつくったときの爽快さをしっかりと楽しんでいただける味わいを目指しました」
単純に「アルコール度数が高いビールを炭酸水で割って飲む」といっても、まず、アルコール度数が高いビールをつくるのが一筋縄ではいきません。ビアボールは麦芽とホップを使った正真正銘のビール。醸造の工程では、糖質を酵母が“食べる”ことによってアルコールが生成されますが、サントリーではこれまで培ってきたビール醸造の技術を活かして、選りすぐりの酵母を選抜し、温度管理を徹底するなどきめ細かい管理をすることでアルコール16%を実現したとのことです。
「ザ・プレミアム・モルツ」などで培った技術も応用されています。麦の味わいや、ホップ由来の華やかな香りを引き出すことで、苦みが少なく、ほどよいビール感で爽快な飲み口が感じられるビアボールならではの味わいに。発酵の種類は「ザ・プレミアム・モルツ〈 香る〉エール」と同じく上面発酵(エール)。エールビールならではの華やかな醸造香が魅力的です。
ここで、サントリーのオススメの配合を3つ紹介。
ビアボールと炭酸水が1:3(アルコール度数4%)
先ほどもご紹介した一番オススメの飲み方。ほどよいビール感とやわらかで爽快な飲み口で“新しさ”を感じる味わいに仕上がります。食事にも合わせやすい、飲み口の良さが魅力。
ビアボールと炭酸水が1:1(アルコール度数8%)
濃密なコクと余韻のあるしっかりとした従来のビールらしい味わい。マイルドでコクのある味になります。飲みごたえ十分。
ビアボールと炭酸水が1:7(アルコール度数2%)
いわゆる微アル。軽快な飲み口でスッキリとした後味のライトなビール。甘さがないので「微アルが好きだけど甘いのはちょっと」という人にも!
ビアカクテルも自由自在
好みの味をつくってみた!
ビアボールの楽しみ方は「炭酸水で割る」だけではありません。飲み方は基本的に自由。ということは、炭酸水“以外”で割るのもオーケーです。例えば、ジュースやコーヒーなどを割材にしてみても楽しそうじゃないですか。ビアボールでビアカクテルをつくれちゃいます。
一般的なビールだと、いろいろ混ぜるとどうしても薄まっちゃうけど、ビアボールであれば“割って飲む”ことを前提としているから、大胆に割材を加えられますね! ファミレスに行くとドリンクバーのジュースを混ぜないと気がすまない自称ブレンド職人のナベコの腕がうずきます。
編集部で、思いのまま割材になりそうなものを集めてみました!
・サントリー 天然水 スパークリングレモン
・デカビタC
・ペプシ リフレッシュショット
・C.C.レモン
・ボス 無糖ブラック
・すっきりしたトマト GREEN DA・KA・RA
・クラフトボス フルーツオレ
・りんごジュース
・オレンジジュース
・グレープフルーツジュース
・レモンティー
・調整豆乳
・レモン果汁
炭酸は間違いないと予想して、レモンフレーバーの炭酸水「サントリー 天然水 スパークリングレモン」や、「C.C.レモン」「デカビタC」「ペプシ リフレッシュショット」を揃えました。また、ビールにトマトジュースを加えた「レッドアイ」は有名なビアカクテルですので「すっきりしたトマト GREEN DA・KA・RA」も用意しました。他にも各種フルーツジュースや、焼酎の割り材では実力を発揮するレモンティーなどもピックアップ。いったいビアボールに合う割材はどれでしょう?
レモンフレーバーの炭酸水「サントリー 天然水 スパークリングレモン」で割ったビアボールは、間違いありません。通常の炭酸水で割ったビアボールよりさらにレモンの香気が加わって爽やかにいただけます。ビアボールと炭酸水が1:7(アルコール度数2%)にした時にこのスパークリングレモンを使用すると、通常の炭酸水より爽やかでいいかも!
さらに、狙い通り、「C.C.レモン」「デカビタC」「ペプシ リフレッシュショット」など炭酸は当たり。フルーツジュースはものによりけりで、特にグレープフルーツジュースなど酸味がしっかりあるものと相性が良いようです。りんごジュース、オレンジジュースなどは甘みが勝ってしまい、ビアボールの存在感は薄れていきます。レモンティーなど甘さ控えめな飲料とは相性が良かったです。
また、「すっきりしたトマト GREEN DA・KA・RA」でつくったレッドアイも大正解。通常のビールでレッドアイをつくるとどうしてもアルコール度数が低くなってしまうけど、ビアボールだとしっかりお酒感があるレッドアイがつくれるのも魅力。
ライター新海のオススメの組み合わせ
■ビアボール×「すっきりしたトマト GREEN DA・KA・RA」
飲み会の1杯目は迷わず「とりあえずビール」の新海。健康にも気を使って野菜をたくさん食べるようにしているので、トマトジュースとの組み合わせがお気に入り。レモン果汁も加えると爽やかさがプラスされてさっぱり飲めるように。
編集部ナベコのオススメの組み合わせ
■ビアボール×「デカビタC」
日頃の食卓にビールを欠かせないというナベコは、“爽快感”を求めて「デカビタC」との組み合わせをチョイス。デカビタCのビタミン感のある香りと、炭酸の発泡が爽快さを後押ししてくれます。アクセントにコショウを振るのが好き。
編集部モーダル小嶋のオススメの組み合わせ
■ビアボール×「ボス 無糖ブラック」×調整豆乳
アルコール度数が高いお酒をゆっくり飲むのが好きなモーダル小嶋のオススメは、ビアボール×ブラックコーヒーの組み合わせ。ビターな味わいがマッチして黒ビールのように香りを楽しみながらゆっくり楽しめます。豆乳でまろやかさを加えるのもグッド。
アルコール16%の「ロック」で飲んでもおいしい
さて、いろいろな飲み方を試してきましたが、ビアボールを炭酸水やジュースで割らずにそのまま飲んだらどうなの? と、気になった方もいるのでは。当然、ビール好きな記者はアルコール16%のビールをそのまま飲みたい……!
それがこちら。ビアボールのロックです。……はあ。うっとりして、ため息。どっしりした濃密な味わいで、目が覚めるほど、おいしいです。麦の甘さやコクがギュッと詰まった、ビールの贅沢な旨み。花のようにフルーティな香りと、ほのかにチョコレートのようなビターさがあって、まるでウイスキーとビールの中間のよう。
ロックでいただいてもアリなのでしょうか? サントリーのご担当者によると「もちろんです。ビールとしておいしくつくっているので、炭酸水や割り材で割っていただかなくても、自信を持っておすすめできる味です。アルコールが通常のビールより高めなので、ゆっくりと味わいながら楽しんでいただきたいです」とのことでした。
炭酸水で割っても、ビアカクテルにしても、ロックで飲んでもおいしいビアボールは、いろいろな飲み方ができてビールライフが広がります。お酒好きなあなたの生活に取り入れてみてはどうでしょう!