築地玉寿司などを展開している株式会社玉寿司が11月1日、築地に新店 「鮨 本店上ル」をオープンした。
より上質なお寿司と料理を、カウンターで、「おまかせ」のみながら、安心価格でいただけるのが特徴だ。
銀座でお安く高級寿司と料理がいただけ
板前さんが接待上手で楽しいお店
場所は銀座からほど近い築地で、「築地玉寿司 築地本店」の2階、完全予約制の新店だ。
内装は築地玉寿司の2代目の女性（現社長の祖母）が戦後に苦労してお寿司を出していたお店をイメージした内装で、カウンターも高級すし店の白木の一枚板ではなく、ちょっと古びた雰囲気で、とても落ち着く雰囲気である。
メインカウンターはゆったりした13席
こちら6席のカウンターコーナーは個室にもなる
ぬくもりのあるカウンターは緊張しなくていいですね。奥の左は玉寿司名物の穴子調理専用器具。右は海苔パリパリ装置だ。
冷蔵庫もなかった時代からの生活の知恵である「発酵」に着目し、自然発酵調味料「醤（ひしお）」をお店で作り、料理を提供する。
この、ひしお、コメや麦、昆布と醤油をまぜて、2週間発酵させたもので、想像よりまったく塩辛くなく、うま味のかたまりで非常においしい。毎日手間をかけてお店で作っているそうだ。
玉寿司の女性板前第一号の田倉さんがこっそり見せてくれた「ひしお」。左がつけ始めで、右は完成して保存中のもの。発酵によって、溶けていくのだ！
食材はもちろん、お米も赤酢も、玉寿司の通常店舗とは異なるものを使い、料理も手間のかかったものが提供される。今回は、すし店では使わない「こしひかり」のシャリを味合わせていただいた。これも驚きのマッチングである。
濃厚なタラの白子を使った「白子すり流し」
ペアリングの日本酒の一例「日高見」はスッキリでお寿司にばっちり
アワビは、肝と「ひしお」に醤油を加えたソースが絶品です
フグの白子飯は、ぜひ混ぜて食べていただきたい
本マグロのトロはちょうどいい仕事がされていて、もちろん口の中で溶ける。
「卵黄醤油漬け」は冷凍した卵黄を「ひしお」につけたもので、絶品でした！
毛ガニは北海道産にこだわりで、かに味噌つきです。
社長の中野里氏によると、やはり江戸前寿司は、板前さんが仕上げたものをすぐに口に入れていただくのが最高ということで、この形の店舗にしたそうだ。
社長の中野里さんは、お寿司への熱い愛を感じる方でした
料理は完全おまかせの2種類で、「極みコース」が税込み1万6500 円、「口福コース」が1万4300 円。お酒は、「限定スパークリングor 乾杯ビール、日本酒3種、お好みドリンク2種」のおまかせペアリングで5500 円。アラカルトのドリンクはほとんどが770円と安心である。
極みコースの一例は、 白子すり流し、生牡蠣、かわはぎ刺身、鮑お造り、河豚白子飯、茶碗蒸し、釜揚げしらす、本鮪とろ、本鮪漬け、車海老、毛蟹、真鰯、のどくろ巻き、黄金穴子、卵黄醤漬け、お椀、甘味などで、ニギリは8～10カン含まれるという。
一部の料理を実際にいただいたが、いずれも素材重視ながら手間のかかった逸品で、とても上品な味だ。
銀座でお寿司というとお一人ン万円で、ドリンク代やサービス料は不明で、伝票を見るのが怖いという印象があるが、こちらはすべてきちんとお値段が確定している。
また、築地玉寿司のモットーでもあるが、板前さんは技術はもちろん、お客さんを楽しませる接客力がないと、カウンターには立てないそうで、聞けば聞くほど、どんどん面白い話をしてくれる。
男性の板前さんは、店長含めて坊主頭がちょっと怖めですが、すごく親切でなんでも教えてくれますよ。
人を誘って、銀座（築地）のカウンターでおまかせ寿司をいただくのに、もってこいのお店なのだ。入口も渋くて、隠れ家感ありなので、おススメですよ！
一見さんお断りな外観が、通っぽくていいですね。
店名：「鮨 本店上ル」
店舗住所:東京都中央区築地1-9-4
築地本店2階
電話番号：080-7470-5667
営業時間:17:00～23:00 (L.O.22:30)
店休日:なし
店舗規模：39.5坪 / 19 席
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