ファーウェイのスマートフォンの5G対応はどうなる?
端末側でも、米国の制裁によりチップ供給がままならないファーウェイは壊滅的な状態にある。こちらの側面ではFinancial Times(FT)が、米国の制裁を回避する策をファーウェイが練っているという情報が出ている(https://www.ft.com/content/0fd818a8-0858-46d4-8e77-81394935ab55)。
ファーウェイの計画に近い2人の情報として、ファーウェイが中国製の機能の劣るチップを用いて5G対応にする方向性を模索していると報じている。この場合、速度などのユーザー体験に影響が出る可能性がある。それでも、全世界で5Gの展開が進みつつある中で5G非対応では難しいという焦りがファーウェイ内部にあるという。
もう1つの策が、5GモデムがついたeSIMモジュールのケースを別途装着することで5G対応にするというもの。すでに中国のSoyea Technologyは「HUAWEI P50 Pro」などに対応するものを提供している。それでも、Googleアプリが使えないという難点は残る。
2020年までは世界スマートフォン市場でトップ5にランクインしていたファーウェイだが、現在は姿を消している。
ファーウェイの冬は続く。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
この連載の記事
-
第342回
スマホ
AR/VRの長すぎる黎明期 「Apple Vision Pro」登場から6ヵ月、2024年Q1は市場はマイナス成長 -
第341回
スマホ
世界で広がる学校でスマホを禁止する動き スマホを使わない時間を子供が持つことに意味がある? -
第340回
スマホ
対米関係悪化後も米国のトップ大学や研究機関に支援を続けるファーウェイの巧みな戦略 -
第339回
スマホ
ビールのハイネケンが“退屈”な折りたたみケータイを提供 Z世代のレトロブームでケータイが人気になる!? -
第338回
スマホ
ファーウェイはクラウドとスマホが好調で大幅利益増と中国国内で復活の状況 -
第337回
スマホ
米司法省、アップルを独禁法違反の疑いで提訴 その中身を整理する -
第336回
スマホ
Nokiaブランドのスマホは今後も出される! バービーとのコラボケータイ、モジュール型などに拡大するHMD -
第335回
スマホ
ファーウェイスマホが中国で好調、次期HarmonyOSではAndroid互換がなくなる!? -
第334回
スマホ
Nokiaのスマホはどうなる!? HMD Globalが自社ブランドのスマホを展開か -
第333回
スマホ
アップルがApp Storeで外部決済サービスを利用可能に ただし手数料は27% -
第332回
スマホ
米国で特許侵害クロ判定で一時は米国で販売停止のApple Watch、修正は認められるか? - この連載の一覧へ