ケースに入れたまま「探す」アプリで探索できる
ほかにも、新しいAirPods Proの快適さが向上したことを実感できるポイントが、ふたつありました。
第2世代のAirPods Proは、充電ケースが進化しました。特に小型のスピーカーが付いたことで、「探す」アプリからAirPods Proが探索しやすくなりました。
以前はアプリを使って探索できるのは、ケースの外に出して紛失したイヤホンでした。でも多くの場合、イヤホンはケースに入れたまま見当たらなくなるものです。
新しいAirPods Proは、ケースもサウンドを鳴らして探せるようになったので安心です。サウンドはiPhoneと初めてのペアリングが完了した時や、ケーブルを接続して充電を開始する時にも鳴ります。
もうひとつは、本体のスティック部分を上下にスライドさせて、再生中コンテンツの音量が換えられるようになったことです。ポケットやバッグからiPhoneを取り出さなくても、スムーズに音量変更ができます。
イヤホン本体を人差し指と中指で支えて、薬指でスティックをスライドさせるとイヤホンが耳もとでぐらつくことなく操作が安定します。ボリュームを変えると、イヤホンから「ポン・ポン」という操作音が聞こえてきます。
ライフスタイルに革新をもたらす
「確かな進化の手応え」を感じた
第2世代のAirPods Proは、初代モデルから順当な進化を遂げていました。劇的に新しい機能が載ったわけではありませんが、メリハリの効いたパワフルなサウンドを獲得したことや、あらゆる環境で求められる十分な遮音性能を発揮するノイズキャンセリング、まとまりの良くなった外部音取り込み機能など、第2世代を飛び越して「一気に第4世代ぐらいまで進化したような満足感」が得られました。
かたや、約4万円という価格は周囲の完全ワイヤレスイヤホンに比べると、高価です。でも「ワンタッチペアリング」「Appleデバイス間の自動切り替え」や「空間オーディオとダイナミックヘッドトラッキング」に代表される、iPhoneを初めてとするアップルデバイスとの連係が本機ほど優れているワイヤレスイヤホンは、ほかにありません。良質なワイヤレスイヤホンは、ライフスタイルに革新をもたらしてくれるものです。まずは一度、新しくなったAirPods Proをストアなどで試してみることを、おすすめします。
筆者紹介――山本 敦
オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。
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