慶應義塾大学の研究チームは、椅子に座るだけで心拍を検知するシステムを開発した。不整脈も正確に識別し、家庭内で起こる急性心筋梗塞や心不全の予測に役立つという。
慶應義塾大学の研究チームは、椅子に座るだけで心拍を検知するシステムを開発した。不整脈も正確に識別し、家庭内で起こる急性心筋梗塞や心不全の予測に役立つという。 心臓が血液を拍出する勢いによって生じるわずかな振動(心弾道図=BCG)を、椅子の下に敷くタイプの荷重センサーで検出する仕組み。心弾道図から心電図波形を予測するアルゴリズムを開発し、正確な心電図波形を得れるようにした。研究チームが同システムを不整脈患者を含む被験者14人で試したところ、同時に計測した貼り付け型心電図計と同じ心拍変動を確認できたという。不整脈患者の場合も正確に取得できた。 研究成果は7月30日、「プロス・ワン(PLOS ONE)」誌に掲載された。研究チームは今後、さまざまな心疾患の検出を試みたいとしている。(笹田)