オプテージのモバイルサービス「mineo」は、eSIMでのサービス提供を8月24日に開始する。プラン自体は既存の「マイピタ」「マイそく」がそのまま利用できる。今回提供されるのはau回線を用いるAプラン。ドコモ回線のDプランは来年2月、ソフトバンク回線のSプランは開始時期未定としている。
mineoがeSIM開始 「マイピタ」「マイそく」で利用可能
まずはau回線からで、ドコモ回線には来年2月に対応
iPhone(XS/XR以降)やPixelを始め、SIMフリースマホやキャリアスマホでも、nanoSIM+eSIMでのデュアルSIMをサポートしたモデルが増えている。しかし、eSIMを提供するのはMNO4社のサービス(サブブランドやオンライン専業プランを含む)が中心で、MVNOの格安SIMでは例が限られていた。しかし、MNO側がeSIMの卸提供を可能にすることで、MVNOでも対応サービスが徐々に増えてきそうだ。
mineoもこのMNOによるeSIM卸を採用する形での提供となる。eSIMでの新規契約時は、契約事務手数料(3300円)+SIMプロファイル発行料(440円)が必要で、これは物理SIMと同額。ただし、eSIMの再発行はSIMプロファイル発行料(440円)のみで可能とのこと(物理SIMでは2200円必要)。
さらに、ウェブ申込時は新たにeKYCに対応する。申込から開通までオンラインで完結し、最短即日での利用開始も可能になる。eSIM再発行も同様で、オンラインで完結できるとしている。なおiPhoneでは、MVNOの格安SIM利用時にAPN構成プロファイルの適用が必要であることから、MNO+MVNOの組み合わせに限られ、MVNO+MVNOでは原則利用できない点に注意が必要となる。
平日昼休みは速度制限で、それ以外は300kbpsで使い放題
「マイそく ライト」も24日開始 月660円
また、8月下旬開始と5月に発表されていた「マイそく」の新コース「ライト」についても、同じく8月24日に提供を開始する。
「マイそく」は、昼休みの時間帯にユーザーのアクセスが集中して、どうしても帯域が厳しくなりがちなMVNOの特性を逆に利用。月~金の12~13時を32kbpsに速度制限する代わりに、それ以外の時間帯では設定された通信速度の範囲内で、データ通信無制限(3日間で10GB以上利用時に速度制限有り)が格安で利用できるというmineo独自の料金プランだ。
3月スタート時からあるのが、最大1.5Mbpsの「スタンダード」(990円)、最大3Mbpsの「プレミアム」(2200円)の2コースで、新たに最大300kbpsの「ライト」(660円)が追加。基本的にはテキストベースのコミュニケーションや電話の利用が中心のユーザー向けとなる。他のコースと同様に、ドコモ/au/ソフトバンクの3社のネットワークから選択可能で、障害対策のサブ回線としても使い勝手のいいサービスと言える。
mineo事業を統括する同社モバイル事業戦略部長の福留康和氏によると、3月開始の「マイそく」は当初の年間目標としていた4万契約を開始5ヵ月で達成。「オトクで使い勝手のいいサービスに共感をいただいている」とその成功は想像以上だったと語る。
また、同社の独自調査によると、mineo新規加入者の3割以上が複数SIMを利用しており、デュアルSIMはマニアだけでなく、より一般的な利用用途になっていると分析。デュアルSIMの利用にはeSIM対応が必須となるiPhoneにおいて、さらにmineoを選択してもらいやすくなるのではないかと説明した。