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「意識」は脳ネットワークのどこで生まれるか? 東大が解明へ前進

2022年07月25日 06時31分更新

文● MIT Technology Review Japan

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東京大学の研究チームは、マウスの脳内神経ネットワークを独自のアルゴリズムで解析。主観的な体験である「意識」と、神経ネットワークの双方向接続との関係について明らかにした。

東京大学の研究チームは、マウスの脳内神経ネットワークを独自のアルゴリズムで解析。主観的な体験である「意識」と、神経ネットワークの双方向接続との関係について明らかにした。 「意識」は脳領域同士が成す複雑なネットワークが担っていると考えられているものの、脳のネットワークのどの部分が意識を担うのかは明らかになっていない。研究チームは、多数のノードを接続するネットワークを対象に、双方向の接続が多い順にネットワークを階層的に分解できるアルゴリズムを考案。このアルゴリズムを使うと、一般的なコンピューターを使って数千程度のノードからなるネットワークを現実的な時間で解析できるという。 同アルゴリズムを使ってマウスの全脳のネットワーク(コネクトーム)を解析したところ、強い双方向の接続を持つ領域が、これまでの研究で意識を担っていると考えられていた領域(大脳皮質内と視床内の領域、前障と呼ぶ領域など)で構成されていた。一方で、意識に直接的に寄与しないとされてきた小脳などの領域は含まないことも分かったという。 研究成果は7月21日、「セレブラル・コルテックス(Cerebral Cortex)」誌にオンライン掲載された。

(笹田)

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