つい買ってしまう米軍の南京錠
4年ほど前に米軍払い下げの南京錠を買ったことがあるんですけど(第126回「米軍払い下げのゴツい南京錠を買いました」)、そのあとすぐにもう1個買い、さらに最近また3個買ってしまいました。合計5個持ちです。
なんか好きなんですよね、米軍の南京錠。そんなにカギばっかりあってどうすんのって感じですが、好きなモノは好きなんだからしかたありません。見つけるとついポチってしまいます。
4年前の購入のきっかけは米軍のハンヴィーの写真でした。無線機のところにAMERICAN LOCKと書かれた南京樹が付いているのを見たんですよね。それを再現したいなと思って。
その写真を頼りに調べてみると、どうやらAMERICAN LOCK社の5200GLというモデルらしいことがわかり、たまたま同じものを見つけたので即ゲットしました。軍の箱に入った新品です。
箱入りの新品はあまり出回らないので、中身よりむしろ箱の方が貴重品。というわけで、今でも箱を捨てずに取ってあります。
無線機のロック金具に取り付けてみると、写真で見たのと全く同じ状態に! 思い描いた通りでした。
あれから4年が経ち、金ピカだった5200GLもあっという間にすっかりくすんでしまいました。
でもこの使い古した感じが、これはこれでミリタリーっぽくていいんですよね。錆びて鍵が入らなかったり回らなかったりするんじゃ困りますけど、そんなことは全然なくて、普通に使えていますし。
そしてまた同じモデルを購入しました
次に買ったのも4年前と同じAMERICAN LOCKの5200GLです。
ただし今度のはバリバリの中古品。購入時にすでに表面の金色がちょっと白っぽくなりかけていました。しかもその後ハンヴィーのハンドルロック用としてずっと使ってきたので、見た目はもうボロボロ。でもこんな状態なのに問題なく使えるんだから、さすが軍用という感じです。
前のとは違って、この5200GLにはチェーンが取り付けられていました。南京錠を対象物に引っ掛けるU字型の部分に、細めのチェーンが付いてたんですよね。
誰かが改造したのかと思ったんですけど、実際はメーカーのオプション品で、「シャックルチェーン」とか「チェーンアタッチメント」というらしいです。シャックルはU字型の部分のこと。日本語では「掛け金」や「ツル」などと呼ばれます。
このチェーンは南京錠をぶら下げておくためのもので、ロックする所のすぐそばにこのチェーンでつないでおけば、外した南京錠を持ち歩かなくてすむというわけです。今はチェーンを使っていないですけど、せっかくなのでそのうち活用してあげたいと思います。
謎の文字列は製造年月
この2つの南京錠はどちらも5200GLというモデルですが、ふと気になったのが鍵の頭の形。4年前のは台形で、チェーン付きの方は丸っこくなっています。全然違う。いずれも軍用を示すUSの文字が刻印されているので、軍用品と民生品の違いということではなく、デザインが変更されたのではないかと思います。
でも、調べてみたら変わったのはそれだけではありませんでした。本体の中身のシリンダーも違っていて、以前は軍用の特別なシリンダーだったのが、コスト削減のために一般モデルとの共通シリンダーに変更されていたのです。
新旧あるとなったら、どっちなのかを知りたくなちゃいますよね。別に新しくても古くてもいいんですけど、純粋に知りたいっていう。
見た限りでは丸い鍵の方が新しそうに見えますが、逆かもしれないし、鍵の形とシリンダーの新旧はぜんぜん関係ないかもしれません。2010年にシリンダーが変更されたことは分かったんですが、鍵の形については言及されていませんでした。
これは製造年がわからないとどうにもならないかもなーと諦めかけていたところ、また新たな発見が! AMERICAN LOCKのサービスマニュアルに製造年月についてしっかり書かれていたのです。
本体に彫られた3行の刻印の一番上にある謎の文字列。なんとこれが製造年月だったのです。まさかこんなにデカデカと書かれているとは。
1個目の5200GLの刻印はPEHj4、2個目はPNMo4です。この最初の3文字が年月を表わすDATE CODEになっていて、1文字目は月。Z=1月、Y=2月、X=3月……Q=10月、P=11月、O=12月と、各月にアルファベットがZから逆順に割り当てられていました。
2、3文字目は年の下2桁で、N=1、M=2、L=3……G=8、F=9、E=0。こちらも月に続いて逆順です。なんで逆順なんですかね。日付コードなどではそれが普通なのかな?
その後ろの小文字アルファベットと数字の2桁は、マニュアルには記載がありませんでした。工場やライン、ロットなどの違いかもしれません。
PEHとPNMをこのコード表に当てはめると、2007年11月、2012年11月。ちょうど2010年の切り替え時期を挟んだ前後でした。
同じやつをさらにもうひとつ
その次に買ったのもまた5200GL。
これも新品箱入りで、DATE CODEはYNGとなっていました。2018年2月なのでかなり新しめです。鍵は丸いタイプ。やはり台形は旧型、丸いのは新型なのかもしれません。
以前のものとは違い、箱に軍のNSN(物品管理番号)のシールは貼られていませんでしたが、USの刻印があるのでこれも同じ軍用モデルです。今すぐ使う予定はないので、万が一無線機やハンドルロックの5200が壊れた時の予備として保管しておこうと思います。
Masterの南京錠も2個ゲット
最近買ったのは、「Master」とだけ書かれた南京錠です。2個まとめて買いました。
これはMaster Lock社の575という製品で、本体は真鍮製。シャックルは焼入れ鋼で切断耐性が高いとのこと。5200GLと違って軍用というわけではないようですが、放出品をときどき見かけるので米軍でも幅広く使われているのではないかと思います。
サイズは5200GLより一回り小さく、厚さやシャックルの太さはほぼ同じです。大きさ的にペリカンケースのロックにするといいかもですね。
このMaster Lockというメーカーは創業101年の老舗で、買収などを経てパッドロックと耐火金庫などの小型セキュリティ関連製品では世界最大級だそうです。先程のAmerican Lockも2003年にMaster Lockの傘下に入っています。
これで予備機が3個になったわけですが、放出品を見ると「おっ」となってしまいます。たぶんまた買っちゃうんだろうなぁ。
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