シャープは6月7日、「よく噛む」ことを楽しみながら習慣化することを目的とした福岡市の「bitescanとガムを活用した咀嚼力アッププロジェクト」に、ロッテ、新潟大学、九州大学とともに参画すると発表した。同社の咀嚼計「bitescan(バイトスキャン)」を活用し、咀嚼に関するさまざまなデータを計測・分析することで、咀嚼行動の「見える化」を図る。
bitescanは、ウェアラブルタイプの咀嚼計で、耳にかけて「噛む」回数やテンポ、食事時間、姿勢などを測定し可視化できる。耳裏の動きをセンサーで感知し、連動するスマホのアプリでデータを計測することで、普段あまり意識しない食べ方に気づき、理想的な咀嚼習慣に導くことが期待できるという。2018年から法人向けに販売しており、大学などの研究機関や食品メーカーなど利用されている。
本プロジェクトでは、bitescanをモニター10家族に1ヵ月程度貸し出し、夕食時の噛む回数やテンポ、食事時間といった咀嚼行動を記録してデータを収集・蓄積する。今回使用するbitescanは、1台のスマートフォンで同時に複数人の咀嚼を計測できるモデルで、家族で食事をする際に全員の噛む回数をリアルタイムに表示可能。期間は7月25日~8月19日を予定している。
また、プロジェクト期間前後には口腔状態測定を実施して、総合的に咀嚼に関する行動・意識の変化を分析するほか、期間中は噛むことを意識するツールとしてキシリトール配合のガムを継続して噛んでもらう。
なお、本プロジェクトは、福岡市などが推進する「オーラルケア28(にいはち)プロジェクト」の一環として実施され、福岡市においてモニター家族を募集している。